遠くの街としあわせと‥１(ＪUMPｘＪＵＭＰ) 街シリーズ(１) (ページ42)

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“おまけの中島家”＝今日も・１＝　～涼介サイド～ページ42

オレは、助手席で前を見ながら

「いや～、車混んでて、遅くなっちゃったなぁ。
　・・夜ごはん、どーする？」

って、横を向いて、

運転してる裕翔に聞いて・・

後ろで大きな声で歌ってる大貴にも

「大貴は？どーう？？
　・・なんか、食べてこーか？」

「おうっっ。食べてくー。食べてくー。」

「あ、じゃあ～薮家の“ＪＵＭＰ”行く？
　行く人～～～～！？」

ってオレは手を上げて言うと

大貴は、大きな声で元気良く

「はい、はい、は―――いっっ！！
　行くー！！おれ、洋食だいすきぃ～～。
　やったぁぁ～～～。」

と、浮かれて踊りだす大貴に、オレは

「こらっ、車の中であばれんなっ。
　ふふふ。・・いい？裕翔？」

裕翔は、前を向いたまま

ニッコリと笑って

「ああ、いいよ。よぉぉ～～しっ。
　じゃあ、“ＪＵＭＰ”までワァ―――ップッ！！
　・・って、ワープ出来たらいーなぁ・・。
　腹減ったな・・ホント。」

「んふふ。な、オレもお腹減った。」

大貴は後ろから

「はら、へったぁぁぁ～～～。」って叫んだ。

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“ＪＵＭＰ”の駐車場に車を停めて、

黄緑色のドアまで歩きながらオレは、

「よかったぁ～。今日の日曜日は
　やってたよ～。あぶな～い。」

裕翔が笑いながら黄緑色のドアを開けてくれて

オレと大貴は、カランコロンの音と

一緒に店内に入って

「「「こんんばんはぁ～。」」」って中島家。

スラッとしたスタイルの

ギャルソンエプロンがキマッっている

宏太さんが笑顔で

「あ～いらっしゃいっ。中島家ご一行様～。
　お～～い、圭人ぉー、大貴来たよ～～。」

その声に、厨房からぴょこんっと

圭人が出て来て

「あぁ、大ちゃん、いらっしゃいませっ。」

「おぉ～、圭人ぉ～。
　お手伝いして、えらいなぁ～～。」

って、なんだかドヤ顔の大貴・・？

なんで・・ドヤ顔？？

圭人は照れたように笑いながら

「ふふ。では、こちらへどうぞ。」

と、慣れた感じで席へ案内して

圭人は、また厨房に戻って行った。

オレは、キョロキョロしながら

「しかし・・混んでるなぁ。大人気だ・・。
　なぁ、大貴。」

「ん～なに、母ちゃん。」

「な、圭人えらいなっ。」

「おぅっっ。テキパキしてるぞっっ。」