哀しいkiss 4

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裕太side

「…助け…て…ッ」


ミシッと、ベットが軋む






？

でも…なんか、変



聞こえるのはAの苦しげな声だけ



ガヤの動く気配は全くない






「…た、す…け……て…」



掠れたその声も
愛し合ってる時の鳴き声とは少し違う






？





まさか





！





！！







！！！







勢いよく、寝室を開けると
目の前に映ったのは、異様な光景だった








薄明かりの中、光を反射したベビードールを
着て横たわるA

その身体の上に馬乗りになって跨るガヤ

そして
筋張ったガヤの腕は、A首に伸び、
浅黒い指先が幾重にも絡まってる






裕「ガヤ！お前何やって！？」


虚ろな目が、一瞬俺を見つめたけど
その身体は動かなかった




！






！！






裕「手を離せッ！！」



裕「離せ！！」




Aの首で固まってる指先を剥がし、
思いっきり、その身体を突き飛ばした





裕「お前何してんだよ！！」





！？





太「……玉？」



裕「お前、彼女を殺…す気か！？」







…ゴホッ、ゴホッ

指先から解放されたAが
真っ赤な顔で咳込む





裕「大丈夫か、A！？」






裕「大丈夫！？」



抱き上げると同時に、白い腕はだらんと
脱力し、身体はぐったり倒れ込んだ




裕「A！？」






太「なんで….？」





太「なんで….玉？」

オロオロしながら、俺とAを交互に見入ってるガヤ






裕「そんな事どうでもいいだろ！それより…
お前何やってんだよ！？」







.






.







.




太「俺は…」



ついさっきまで、Aの首に絡まっていた指先を見つめたガヤ





太「俺は……死…のうと…」





？



太「死…のうとしたんだ…」






太「……Aと…」




何、言って






.






.





.







太「愛してるのに…こんなにまでも愛してるのに…
俺は、Aを許せなくて…」





太「全部、許したいのに…忘れたいのに…
出来なくて…俺は…」








太「彼女を傷つけてしまう…」






太「…だから…」






太「一緒に死…のうと思ったんだ…」

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