哀しいkiss 4

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裕太side

裕「大丈夫だよ、Aちゃん…」




「…？」




裕「渉に連絡したから…」



「…え…」




裕「今は、少し距離を置いた方がいい…」




「…玉森さん？」






裕「ガヤは、今、少しナーバスになってる
仕事も立て込んでるし…」





「でも…」






裕「それに…Aちゃん、覚えてないの？」






「…え？」





裕「俺とのこと…」





「…？」


みるみる曇っていく表情





.






.









それでも、俺は全てを話す決心をした
いつかは、取り戻すであろう、その記憶、事実を
彼女に今…
ガヤに君を託された以上、俺は君を守らなきゃいけない







.







.








裕「君は…俺を選んだ…」




「…え、？」





裕「君は、ガヤと別れて俺を選んだんだよ…」







「…嘘…」
眉間に寄せた皺







裕「嘘じゃない…」




裕「そうじゃなかったら、ガヤがあんな事する訳ないだろ？」







「…嘘だよ、絶対….嘘…」






ゆらゆら揺れてる瞳には、明らかに混乱と不安の色





「太輔の所に帰る…」



「帰るから…！」







.







.







裕「帰れないよ、A…」





裕「そんなカッコで帰れる訳ないだろ…」






「…！」


そう、君は部屋着のまま、俺に抱き抱えられて
この部屋に来た



裕「見てごらん、そのクローゼット」






「え…」








裕「君の服が入ってる…
それから、君の下着だって入ってる…」





「…？」





「…玉森…さん…」





裕「裕太だろ？」







「…？」






裕「裕太、そう呼んで…」






裕「君はここで、俺と暮らしてたんだよ？」





裕「裕太…A、って呼び合って…」







裕「覚えてないの？」

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