哀しいkiss 3 (ページ24)

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Aside

太「本当はこんな事したくなかった…」

太「でも…」

やっと着替えて、玄関に立った太輔

太「怒ってる？」

「…ううん…」

怒ってないよ

私が、太輔を責められる訳がない

私は…太輔を裏切ったんだから

太輔を裏切り…

そして今も…私の心には裕太がいる

そう、

今も私は、太輔を裏切り続けてる…

だから

仕方ない…

これは、私が受けるべき罰

「怒ってないよ…」

ジンジン焼け付くように痛む首筋と
その肌に染み付いた太輔の香り

「だから…お仕事行って来て…」

「どこにも行かないから…」

太「わかった…」

太「今日は早く終わらせるからね
レコーディングも玉と代わって、一番にして貰うから…」

裕太と…代わって貰って？

太「Aが帰って来たって言えば、みんな
協力してくれるさ…」

「…でも…」

太「大丈夫、笑」

太「あと、そうだ…」

…？

にっこり笑った太輔

何？

太「スマホ持ってく…」

え、いつの間に

太「笑」

倒れた太輔を病院に運んだ時、念のため
なにかの時の為に履歴は消しておいた…

裕太のことも名前では登録してない

バレることはないかも知れないけど

でも…

太「Aは…前…科があるからな…」

太「気をつけなきゃ…」

.

.

太「仕事、行って来るね
どこも行かないで、俺を待っててね…」

太「約束…破ったら…」

太「笑…わかってると思うけど…」

太「……俺、死…ぬからね…」