異形の折り方は｡

折り方4。 ページ6

〜朝〜
Aside
………あ〜よく寝た。昨日は迷惑かけてばっかりだったな。でも映画沢山見せてもらったし、昨日みたいにいつまでも暗い表情で心配させちゃいけない。今日からは少し前向きに考えるような癖をつけよう!…まだお父さんとお母さんの事はとても知らないフリをできるような気分じゃないけど、せめて普通に話せる位にはしよう。そういえばカメラさんは…
「……」
ぐっすり寝てる、朝が弱いのかな？
『カメラさん、カメラさん、朝で…朝だよ！起きて。』
「…まだ撮り足りないですよ……ハッ…Aさん？おはようございます〜」
『おはよう、カメラさん。』
挨拶が返ってくるなんて久しぶり。でも…意外。
『カメラさんってずっとスーツ姿のままで生活してるの？てっきり部屋着と外に行くときの服でちゃんと分けるって言うイメージだったけど…』
カメラ「このスーツはですね………部屋着です」
『え？』
カメラ「正確にいうと、外着と部屋着は同じデザインで、素材は寝やすく作られてます。ちゃんと着替えてるんですよ？」
『そうなんだ…』
カメラ「さて、Aさん。これから私の家に行きますがいいですか？」
『うん』


カメラさんは家に向かう途中で、いろいろなことを教えてくれた。
カメラ「それでですね、パトランプ男さんが…私はパトさんって呼んでるんですけど、私が映画を撮ってる時にいつも逮捕しようとしてくるんですよ！人が映画撮ってるのに…」
それって…
『映画を”盗って”るの……？』
カメラ「あ」

自分が映画泥棒だってこととか。

カメラ「Aさんは家で何をしておけばいいんでしょう？何かしたいことあります？」
『カメラさんの家で家事みたいなことはできないかな。ただ家にいるだけはちょっと…これでも料理は自信あるよ』
カメラ「 分かりました。じゃあお願いしますね！着いたらそのことについて説明します。」



〜inカメラ男の家〜
カメラさんの家にお邪魔した。
カメラ「まぁまぁ普通のおうちでしょ？ささ、遠慮せず」
って言われたけど、…………変。なんといえばいいかわからないけど、変だということはわかる。映画に関するもの、つまりスクリーンやスピーカー、座席などはとっても整理されていて映画館からそのまま持ってきたみたいだ。でもその他の部屋(というか映画のもの置き場)は…うん。こんな偏ったリビングは見たことない。

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