110号室 ページ10
食器を片した後、爆豪さんは食後のコーヒーを淹れてくれた。
『いやぁ……なんか至れりつくせりで……本当は私がお礼するべきなのなのにって、思ってきちゃいました。』
「荷解きの礼だ。いちいち気にすんな」
『お礼にお礼……なんか平和でいいですね？』
言ってろ、と爆豪さんはブラックのコーヒーをすする。
カップを持つ長くてしなやかな指が綺麗だな、と思った。
『お休みの日っていっつもなにしてるんですか？』
「基本家で仕事か、ジムだな」
『お休みの日もお仕事……どっか出かけたりしないんですか？』
「モブ共が邪魔だからな」
『目立ちますもんね爆豪さん』
たわいない会話。
ゆっくりと心地よく流れるその時間が
なんだかとっても心地よかった。
「……お前はなにしとんだ」
『え？』
いきなりの爆豪さんからの質問に一瞬固まる。
一般人の私に興味なんてないと思ってたけど、会話の流れ的に気を使ってくれたのか。
『う〜ん……私普通の大学生なんで、
絵描いたり……あ、美大行ってるので。
あとはなんだろう、美味しいもの食べに行ったりとか……？
あ、激辛料理結構好きでよく一人で食べに行ってます』
「辛いの好きなんか」
『はい！テレビでよくやってるじゃないですか、辛いもの特集！あれ見て食べに行くんですけど、意外と実は辛くないんですよあれ』
もっと辛いもの置いてある店っていっぱいありますからね！
熱弁していると爆豪さんはそれがおかしかったのか、ふっと笑った。
『いやいやほんとにですって！なんなら教えるんで
今度食べに行きますか！？』
「まぁ、悪くねぇな」
『えっ』
「あ？」
『い、いや冗談で言ったんですけど……え、
一緒に行ってくれるんですか？』
「おう」
興味あるしな、と何食わぬ顔でコーヒーをすする爆豪さん。
え、それってつまるところ
「今日、夜行くか」
『……は……い』
デートってやつですよね？
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JILL(プロフ) - 紺。＠水分補給さん» コメントありがとうございます。今週末頑張って更新しようと思いますのでまた見に来てください。 (2021年9月29日 1時) (
レス) id: 974b1e0c8b (このIDを非表示/違反報告)
紺。＠水分補給(プロフ) - めちゃ面白いです！めちゃめちゃきゅんきゅんしました！無理のない範囲で更新頑張ってください！！応援してます！ (2021年9月23日 12時) (レス) @page14 id: 8be1c911bb (このIDを非表示/違反報告)
JILL(プロフ) - 今夜、1.2話更新予定です。 (2021年9月16日 14時) (レス) id: 974b1e0c8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：JILL | 作成日時：2021年9月16日 14時
