雨が降り私は歌う [KZ] (ページ4)

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#three ページ4

うーん。カッコイイ。

｢それにしてもいろは凄く懐いてますねぇ…。｣

長身のイケメンさんは私の膝に乗っている天使ちゃんを見つめて驚くような声を出す。

｢僕を見ても飛びつかないなんて…｣

少し悲しいです…そういった彼はこちらから見ても分かるぐらいどんよりした。

落ち込まないでください…。

『あのこの子の名前を呼んでみたらどうでしょうか？』

こんな事言うなんて我ながらおかしい。声が出ないから小さめな声で話す。

うーん。聞こえているか謎だ。

でも私の心配は意味がなかったらしくそうですねって元気よく彼は答えた。

耳良いんだなぁ。

｢いろはおいでぇ！！｣

パッと大きく腕を広げ大きな声で天使ちゃんの名前を呼ぶ。

私の膝にいたいろはちゃんは彼の方が見てにぁーと鳴いたが直ぐにまた私の膝の上でくつろぎ始めた。

アハハ…。

私はそーと彼の方が見ると明らかにガーンという効果音と共に放心状態だった。

うーん可愛い。

私は彼を見ながらそーといろはちゃんを撫でた。

いろはちゃんはゴロゴロと喉を鳴らす。

うーんお気楽だなぁ…。

｢いろはに嫌われたぁ…｣

あぁ泣かないで下さいっ！

私は今にでも泣きそうな彼を宥める為言葉をかける。もろちん小さめな声でね。

『きっと眠かっただけですよ。嫌ってなんていませんよ絶対。』

彼はうるうると目に涙をため私を見つめた。

あぁ私より年上のはずなのにこんなに可愛いの？

｢そうですかね？｣

『そうですよっ！』

彼はしばらく私たいろはちゃんを軽々見つめていたがやがて気を取り直したように話す。

｢そうですよねっ！あっ自己紹介すると忘れていました。僕の名前は相川真冬ですっ！まふ君とかまふさんと呼んでください。｣

相川真冬さんか…。綺麗な名前だなぁ…。

私は気を取り直して自己紹介。

『私は立花彩です。真冬さん助けてくれてありがとうございます。』

真冬さんはパァと笑顔になったが直ぐに真剣な目で話す。

｢まふ君って呼んでください｣

まふくんは抵抗がぁ…。

結局私は真冬さんの頑固さに負けまふさんと呼ぶことになった。

まふさん少し残念そうでしたけど。

すると急にまふさんの顔がみるみる青ざめていく。