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「何でジャージで判断したら危険なの？」
個室に入りかけた宇佐美さんを茅野ちゃんが引き止める。さっきの彼女の主張に、どういう事なのか聞きに来たのだろう。茅野ちゃんの後ろで足を停めれば、2人とも振り返る。宇佐美さんは構わず話を続けた
「ジャージを借りれば誰だって水泳部に成り済ませるでしょ」
｢成りすまし…？｣
頭をかしげる茅野ちゃんに軽く説明する。
『大会とかになると人が多いでしょ？だから大会役員の人達も、出場水泳部かだけでセキュリティを管理する事になる。でも、全学校の選手を覚えるのには無理があって、そこで判断材料となるのがジャージ。応援だけに来る人は普段着か制服だからね。だから水泳部のジャージを来ていれば、易々と侵入出来るんじゃないかな』
｢そっか、成りすましってそういう…｣
順を追って説明すれば分かってくれたみたいで、手のひらをポンと叩く彼女。表現が古いけど、感情豊かな彼女なら何ら違和感はなかった。むしろ和む。
でも宇佐美さんは茅野ちゃんが話しかけてきたのも私が追いかけて来たのも、自分に対する同情かと思ってるみたいだ。でも、そうじゃない。知りたいのだ。澪奈が何に苦しんで居たのか、それが知りたい。今の所、それについて1番近いのが彼女だった
「知ってどうなるの？」
「分からない。でも澪奈が居なくなってから、私はしかばね同然で。あっ...それこそ、カウント2.8でも起き上がれないレスラーと同じ」
出たよ、茅野ちゃんのレスリング話。私もノリで今まで誤魔化してきたけど、半分以上は理解出来ていない。
「その例え、全然分かんない」
『茅野ちゃん、多分皆それわかんないと思う』
｢あちゃー…分かってくれるのはAちゃんだけか｣
『う、うん…』
本当は私もわからないですなんて、彼女の瞳を見て言えない。言いづらい。そうしてる間に話を切り上げた宇佐美さんは個室のドアを閉めようとする。でも茅野ちゃんが体を間に挟み込み止める
「澪奈の思いを知ってようやく前に進める気がするの。お願い。私達に協力して」
「漏れそうなんだけど」
「ごめん...」
そんな彼女をおしのけ、扉を閉める宇佐美さん。でも閉める直前、こんなヒントをくれた
「あんた達の方が知ってるんじゃない？」
『えっ？』
「全国大会見に行ったんでしょ？水泳部以外にうちの生徒は居なかったの？」
記憶をめぐらせる。澪奈の応援で茅野ちゃんと一緒に行った大会会場。そこに一人、見覚えのある人が居た。
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理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年8月20日 18時) (
レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎(プロフ) - 初めまして！柊一颯落ちで物凄く嬉しいです！！更新待っています！これからも頑張ってください！！ (2021年2月26日 21時) (レス) id: bdaf0ebad8 (このIDを非表示/違反報告)
くすさな(プロフ) - しろごめさん» ありがとうございます！柊先生オチです(≧ω≦)bこれからもよろしくお願いします(*^^*) (2019年3月16日 8時) (レス) id: 780399e946 (このIDを非表示/違反報告)
しろごめ(プロフ) - コメント失礼します！ぶっきー落ちと聞いて見に来ました！笑更新頑張ってください、応援してます！！(*´∀｀*) (2019年3月15日 23時) (レス) id: f6e80c062e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くすさな x他1人 | 作成日時：2019年3月14日 23時
