──ファンレターから始まる恋。

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「……玄…樹…？」









名前を言うと冷たく私を見てこう言った。









玄樹「青だよ。」








信号を見ると青になっていた。






私はすぐこの場から逃げたくて全力で走った。









今日の私は運がいい。








ヒールじゃなくて厚底スニーカーを履いてるから








少しは走りやすかった。









だけど









玄樹「待ってっ。」









玄樹は追いかけてくる。









流石に、元野球部には勝てなくて









玄樹「……捕まえた。」









私の腕を掴んでニヤりと笑った。









気づけば、人のいない道から









人通りの良い所にいた。









「離してっ。」









そう私が力強く振り払おうとすると









玄樹の握る強さは増す。









玄樹「っ離さない。」









すると









──あれ、岩橋くんじゃない？









ファンであろう若い子にバレてしまった。









それを聞いた玄樹は









私を引っ張り、また暗い闇へ入った。









ﾊﾟｼｬｯ。









去ろうとした瞬間に聞こえたカメラのシャッター音。









これがきっかけで大変な事になるのは









まだ誰も予想していなかった。









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