38話 ページ38
『今日は私が廉を家まで送ります!』
目立つ怪我はしてないけど、やっぱり体のあちこちが痛むみたいだったから廉を家まで送ることに決めた。
廉「俺はええよ。それより早く帰らんと。明日朝早いやろ?」
『じゃあ廉、家においで!』
廉「はぁ!?今紫耀にアタックしろって言ったの、俺やで?」
『馬鹿!大切な友達としてに決まってんでしょ!ほら行くよ!』
廉「最初あった時とえらい変わりよう…!」
私は半ば強引に廉を家に連れていった。
『うっわ…。ひっどい。』
家に着き、服をめくると、廉の背中には蹴られた跡があった。
『痛くない?』
廉「…っ、大丈夫!」
私は必死に手当をした。アイドルにこんな怪我させるなんて…私はほんとにバカでアホでドジでマヌケだ。
廉「紫耀もさ、Aと同じでさ、最初はすごい人見知りだったんだよね。でもだんだん自分に自信がついてったんか知らんけど、明るくなってんたんよ。」
『…そうなんだ。』
廉「もし、紫耀に振られたら俺のとこ来てな?」
そう優しく言われたもんだから、何かあったらやっぱり戻ってきてしまうんじゃないかって思う。
『ありがとう…。』
廉「ほんま、A可愛いんやから気をつけろよ!」
『何に?笑』
廉「チンピラにも、普通の男にも笑」
『言われなくてもわかってまーす。』
廉「じゃあ俺、帰るね?」
贅沢かもしれないけど、もう少し廉といたい。
「今日はうちに泊まりなさい。」
廉「はぁ?」
『ほら、お風呂入ってきて!』
もう気まずさの欠片もなかった。
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作者名:べ に 子 | 作成日時:2018年12月19日 22時