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「私を知っているでしょう」
突如響いてきたのは女の声だった。
女の神様かとも思ったが、この状況でそれはないだろう。
薬研さんの言う“女”だろう。
「先ほど、お会いしましたもの」
誰?
「あら?ご存知ない?」
そのしゃべり方嫌い。
腹立つな。
「
は?
気持ち悪いな。
あ、もしかしてくそ女だったりする?
「元気なこと!ま…あ、いつまでもつかしらね…」
ってか死んだんじゃないの?
「死んだわ。あなたが来る六年前に」
えええええ。
執念やばいっすね。
尊敬しますわ。
「ふふふ。やっぱり好きだわぁ、あなたのこと」
いや、気持ち悪いですしおすし。
「何よりも、活きがいい…」
『痛ぁっ!』
私は目を開けた。
起き上がった。
あっれ。夢?
『薬研さん』
どこですかー。
どこかすっきりした頭に、少し機嫌がいい。
見渡して思い出した。
あ…、そういや、薬研さんにすごい反抗した気がする。
後に仕打ちが来ないように願っとこ。
立ち上がり、伸びをする。
どうやら近くに薬研さんはいないらしい。
暇だし、何すればいいかわからないし、とりあえず使えるものを探すことにした。
懐中電灯欲しいな…。
ここに来てすぐ見つけたけどどこでなくしたんだろ。
宝探しみたいでわくわくする。
伝説の書とかないかな…。
いやさすがにない。
自分の考えに少しだけ笑った。
がさがさと適当に漁って、舞った埃を吸ってくしゃみと咳を繰り返す。そんなことをやって、早二時間。
私の体内時計がおかしいのかも知れないが、まだ二階部分も残っているようだった。
なぜ私は外に出ようとしないのだろうと疑問に思ったが、まあ好奇心旺盛な女の子だからだろう。(?)
ぎしぎしと軋ませながら梯子のような急な階段をのぼる。
すると、名探偵鈴はすぐに気づいた。
足跡がある。
私は馬鹿なのかテンションが高いのか、手を双眼鏡のようにして一人芝居を始めた。
『これは、薬研さんの足跡だな!?』
恥ずかしくなり、この一言で名探偵鈴は姿を消した。
だが、まぁたしかにこの足跡は薬研さんのに間違いないだろう。
足跡をたどると、窓があった。
その下には、真っ白な紙。
発光しているように見えたが、ただ白すぎるだけだった。
近づいて手に取ると、二つ折りにされていた。
迷わず開けると、がたがたの字が書いてあった。
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ニャンコソバ2(プロフ) - 若葉さん» うわぁあ!!まだ見てくださってた方が…!!ありがとうございます頑張れます…!! (2020年11月8日 10時) (レス) id: addc7bb8eb (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - 更新待ってます! (2020年11月8日 1時) (レス) id: 5ef262c096 (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコソバ2(プロフ) - 幸別愛友さん» ありがとうございますー!!!これからもどうぞよろしくお願いします!! (2019年12月14日 6時) (レス) id: addc7bb8eb (このIDを非表示/違反報告)
幸別愛友 - この世界観すごく好きです!続きがすごく楽しみです!待ってます!! (2019年11月12日 23時) (レス) id: 978af02bfc (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコソバ2(プロフ) - さらさん» うわぁあありがとうございます!!!!!オチは悩み中です…。いきあたりばったりで書いてる駄作者なので…。 これからも応援よろしくお願いしますっっっ (2019年11月5日 22時) (レス) id: addc7bb8eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ニャンコソバ | 作成日時:2018年12月31日 17時