Spilal Step －Ⅱー (ページ10)

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Aは手際よく、撮影で使った材料の残りでブルスケッタを作り、さらに、ムキムキ二人が作ったものに手を加えた。

A「ま、これでも食べてて」

そういってお皿を渡すと、モトキは物撮りを始める。

マサイ「残ったのでよく作れたね。」

A「ブルスケッタの材料、丸まる残ってたしね。あとは・・・。」

味見をしつつ、料理を進める。

シルク「これ、見たことあるわ」

ザカオ「オレ、トマト苦手なんだけど」

マサイは皿の上の料理をぱくっと一口。

マサイ「さっすが、うまいわ」

マサイにつられ、シルクも食べる。ザカオも「トマト好きじゃない」と言いつつ、口に運んだ。

シルク「俺の好きな味だわ」ザカオ「うめー」

そんな様子を笑いつつ、(なまえ)は味を薄めたり、調味料を足したり、しっかりと火も通して、見た目にもおいしそうな料理に変貌させた。

A「とりあえず、これでいいと思うけど。料理名は、適当につけて」

お皿に盛りつけると、モトキが「待ってました」とばかりにすぐさまスプーンで一口食べる。

モトキ「うん、うんまいよ。あれが、こういう風になるんだね」

満面の笑みでAを見るモトキに、Aは「よかった」と言いつつも、内心はドキドキしていた。

(A「モトキの笑顔に相変わらず、私、弱いな。ドキドキしちゃってる」)

なるべくモトキのほうを見ないように、台所へ移動すると、片づけ始めた。

シルク「俺らの料理、こうなるんだね、ね、A食っていい？」

シルクも子供みたいな笑顔を見せて、Aを見る。

A「いいけど、こぼさないようにね」

Aもなぜか半分、母親のような感じに見える。