Spilal Step －Ⅱー (ページ2)

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Aの言葉にモトキは頭を上げ、Aの顔を見る。

・・・何かを決意した時の、Aの顔。昔、モトキがAのことを好きになった時の顔。

モトキ「・・・A、本気なんだね。表情でわかるよ」

Aはちょっとだけ笑った。

A「人の人生を左右することだもん。本気じゃなくっちゃ」

そういうと、モトキもふっと笑う。

モトキ「今のAを見てると、『俺じゃ、こんな表情させられなかったかな』って思うわ。マサイだから、できたのかもしれないね。・・・A、オレこそ、ありがとうだよ。それと、おめでと」

モトキの「おめでとう」の声に、Aは目を丸くした。

A「・・・うん・・。ありがとう。けど、まったく会わなくなるわけじゃないんだけどね。」

モトキ「オレ、振られたのに、毎日会うのは嫌なんですけどー」

モトキらしくない冗談に、Aは笑い出した。それと同時に涙もこぼれる。

モトキ「・・・最後まで、Aを泣かせちゃった。本当、ごめん」

そういうと、モトキはAの頭を優しくなでた。