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公園のブランコでモトキと話していたAは両腕をうんと伸ばす。
A「さ、私の恋も決着付けなきゃ。初恋とも、おさらばだぁ!」
その言葉に、モトキが「へ?」と変な声を出した。
モトキ「A、初恋って・・・?」
A「うん?私の恋も中学からなのさ。ずっと片思い。ま、マサイもそうだったらしいけどね」
そういうと、「モトキ、戻ろ」と背中を見せたままAはモトキに声をかけた。
声のトーンは普段と変わらないAにモトキは少し焦った。
モトキ「A、無理してない?」
A「無理してないとやってやれません!いま、まだ頭の中、ぐちゃぐちゃだもん」
モトキの方を振り返って無理やり笑うAにモトキはあきれると同時に少し腹が立った。
モトキ「だからって・・・。そんなんでいいわけ?」
ちょっと怒ったようなモトキの声に、Aの表情が一瞬険しくなった。
A「いいわけないじゃん。でも、前向かないと進まないし、マサイにも失礼だと思うし。逃げてばっかじゃ、だめだと思う。・・・それにね、マサイの告白のきっかけって多分、わたしだから・・・」
そういうと、Aはいつもの笑顔になって、モトキに笑いかけた
A「ね、モトキ、この話、内緒ね。それと、迎えに来てくれてありがと。・・・撮影始まるんじゃない?かえろっか」
そういうと、いつまでもブランコに腰かけているモトキの手を引っ張り、立たせると、マサイハウスに戻っていった
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作者名:danchan | 作成日時:2020年10月2日 21時