うさぎ姫 2 (ページ5)

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京本side

京本「まだ手がかりなし？俺らもだよ…もう1時間も探してるんだけど…」

俺は今慎太郎と連絡を取っている。
Aが出てって1時間。未だにどこで見たかの情報すらない。家にも行ってみたけど電気が着いていない。電話にも出ない。

樹「…俺のせいなんだから、俺が探すからみんな帰っていいよ、今日この後誰も仕事ないじゃん。俺みんなのオフを奪えないよ」

北斗「…ぜってぇ探す」

樹「……ありがとうほんとにごめん」

京本「Aも頑固だよね笑。ちょっとぐらいなんか連絡してきてもいいのに笑」

そう。いつものあいつならすぐ誰かに連絡してくるはず。『どうしよう』って言ってくる。なのに、全く何もなし。よっぽど樹に怒ってるのかな？

樹「……俺まじで何やってんだろ。なんであんな事言ったんだよ。」

京本「ん、慎太郎からだ」

慎太郎手がかりがあった!
大我ほんと?なに?
慎太郎誰かの車に乗って出ていくのを駐車場のフロントの人が見てたって!今許可もらって高地が監視カメラの映像見せてもらってる!ほんとに事件みたいになっちゃった笑

慎太郎阿部ちゃんの車だった!でも、なんで?

え…？阿部ちゃん…？どういうこと？待ち合わせしてたとか？でも、Aは一言もそんなこと言ってなかった。いつもならどこか行く時は必ず言うのに。

京本「慎太郎によると阿部ちゃんの車に乗ってどこか行ったらしいよ…？」

樹「…あべべ？」

北斗「じゃあ、今阿部ちゃんのところにいるのか？」

京本「でも、阿部ちゃんなら少し安心だよね。」

樹「俺、あべべのところ行ってくる。」

京本「うん、やっぱりここは樹が行ったほうがいいよ。」

北斗「もし、もうAは阿部ちゃんに取られてたら、どうする？」

京本「ちょ、北斗！？」

樹にとっては死にそうなほど嫌な質問だろうな。確かに、今のAならもしかしてもう阿部ちゃんのところに…って思えなくもない。

でも樹は

樹「…大丈夫。あいつはそんなコロコロ変わるような男好きなんかじゃない。」

と強く言って、俺らの前を去った。