137話 ページ9
腰につけた刀を押さえて、二人の後に灰色の要塞に入ったひとらんらん。
それをみて、兵が呟く。
「白い軍服…あれは農業担当だったはず………。おい、あっちを先に倒すぞ!」
「おう!!」
その場にいた30人程が一斉にひとらんへ飛びかかった。
そして、ひとらんの真横に来た瞬間
全員が次々ドサっと崩れ落ちる。
「……クソ馬鹿が。」
小さく舌打ちし、刀をさやに納めて床に散らばったまま僅かに動くそれらを見下す。
ピッとインカムを触って、グルッペンに繋げた。
「なぁグルちゃん、本当に殺しちゃダメなの?あんまり弱いから、俺コイツら見てて悲しくなってくるんだけど…」
30タテしちゃったよ、とため息混じりに報告する。
《気持ちはわかるが…無駄な殺生は良くないぞ》
「はっ、戦争好きがよく言うわ。」
軽く笑って、一番手近にいた兵士の一人の髪を掴んでこちらへ向かせる。
「お前らが持ってった俺らの国の幹部、何処にいる?」
「ぐっ……この、化け物が…」
「答えろよ」
かちゃり、と腰の刀が音を鳴らすと、それに兵の顔は引き攣った。
「ひっ……ち、地下牢………」
「地下牢?おーいみんな、地下牢だってよー!!」
全体連絡モードにしたインカムにそう告げると、バラバラに返事が返ってくる。
《よーっす》
《ないすぅ》
《おお!ついにか!!》
《なぁなぁもう手榴弾投げんの飽きたんやけど》
《全員で向かおーや》
《俺なんもすることない…》
《大先生はオスマンさんと一緒に指示出しでしょ》
《マンちゃん有能すぎぴえんで仕事ない〜》
《せやったら俺の方来てくれんか?警報装置のハッキング手伝ってくれへん?》
《えぇ〜ロボロと一瞬やだ〜》
《はぁ!?殺すぞお前!!!》
「…うっせ」
戦闘の場にいると、会話のカオスに磨きがかかる。そればかりか、何故か要塞に残って指示関連を担当しているはずの幹部たちも通話に参加してきている。
顔を歪めてインカムの電源を乱雑に切ると、足元へ転がるものに視線を落とした。
「お、俺だけでもっ…情報、渡しただろ!?」
ばたばたと手足を動かす、手元の兵士を冷たく見るひとらん。
「何っ…きょ、協力するから!!!たすけ…」
「……あーあ、お前もうるせえな。一旦寝てろ」
そう言うと、刀の峰で兵士の首を叩いた。
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774号(現在稼働中)(プロフ) - Nebelさん» もちろんです!掲載は遅くなってしまうかもしれませんが……ですが、リクエストを頂けるの、本当に嬉しいんです!いつもありがとうございます!! (2022年8月19日 8時) (レス) id: a4d1e34ed0 (このIDを非表示/違反報告)
774号(現在稼働中)(プロフ) - マロンさん» ぁ、コメント欄に天使様が……!(跪く)今日中には1話更新できると思うのでどうかお待ちください…! (2022年8月19日 8時) (レス) id: a4d1e34ed0 (このIDを非表示/違反報告)
Nebel(プロフ) - !? 2つともリクエスト書いてくださるんですか!?本当にありがとうございます!!本当に4回目にもかかわらずリクエスト聞いてくださってありがとうございます!! (2022年8月19日 2時) (レス) @page40 id: ad724ae68b (このIDを非表示/違反報告)
マロン(プロフ) - リクエストを受けてくださるだけでありがたいです!いくらでも待ちますので、無理せず書いてくださいね (2022年8月19日 1時) (レス) @page40 id: 3bf4e7811a (このIDを非表示/違反報告)
774号(現在稼働中)(プロフ) - Nebelさん» 4回目!!!感涙です!!!もちろん、お受け致します!!!せっかくなので2つとも書いてしまいますね。マロン様のリクエストを書き終わったら直ぐ取り掛からせていただきます!! (2022年8月18日 11時) (レス) id: 982b5437b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:774号(現在稼働中) | 作者ホームページ:os復活!!うおぉおおおおおおおおおおおお!!!!
作成日時:2022年6月26日 21時