CHAPTER 02 無意味な殺人は無意味な殺人を呼ぶ 捜査 ページ13
「二人共、ちょっと来て」
話していた私とグルちゃんを呼んだのは、下ろしたスクリーンを眺めていた兄さんだった。
何か見つけたのかと歩み寄った私たちに、兄さんはエンドバーの左端を指差す。
「ここ見て、何かが擦れたみたいな傷がある」
「あっ、本当だ」
黒いエンドバーに、白い傷跡が付いている。
「右側にも同じのがある」とグルちゃんはエンドバーの右端を見ながら言った。
スクリーンのエンドバーの両端に擦れたような傷なんて、怪しい以外の何者でもない。
「この傷って、昨日もあった？」
「正確には覚えてないけど…多分なかったと思う、新品みたいに綺麗だったし」
少なくとも、準備の最中では誰もそんなところに傷をつけるようなことをしていない。
つまりその傷は事件の最中、もしくはその後に何かしらのことがあってついたことになるが、そんなことをするのはこの事件の犯人くらいしかいないだろう。
スクリーンの謎について悩み始めたグルちゃんと兄さんを見て、私も何か見つけようとスクリーン周辺を歩き回る。
ホワイトボードの側を壁に沿って歩いていると、不意に私の靴は何かを踏んだ。
「ん？」
靴を退け屈み込んだ私の目の前には、白いボタンが一つだけ落ちていた。
ボタンと同じ白い糸が、千切れた後だけを残して残っている。
このボタン、一体誰のだろう。
「A、何か見つけた？」
「わっ！！」
ボタンを手に取って眺めていると、突然後ろから兄さんにそう声を掛けられた。
驚いた私は大袈裟に肩を揺らしながら、思わずそのボタンを自分のポケットの中に隠す。
「じ、事件に関係ありそうなものは何も…」
「そっか、もう少し探してみた方がいいかもな」
兄さんがまたグルちゃんのところに戻ったのを見て、私はふうっと息をついた。
何故このボタンのことを隠したのかは自分でもよく分からない。
隠したこと自体はただの勢いだったのかもしれないが、この行動が吉と出るか凶と出るか。
そんな未来、私には見当もつかないことだ。
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - 名無しくんさん» ご愁傷様です…(´ｰ｀;) (2019年9月23日 12時) (
レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
名無しくん - 推しが…死にましたぁ…(°▽°) (2019年9月23日 11時) (レス) id: f915d9c3de (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - 閑さん» はじめまして、いつも閲覧有難うございます！私も大好きで、d!様と原作者様には感謝しかないです…かたつむり更新ですが自分のペースで頑張ります！有難うございます！ (2018年12月28日 14時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
閑 - はじめまして、いつも楽しく見させて頂いてます! d!もダンロンも大好きなので主さんには本当に感謝しかないです…これからも更新など頑張ってください (2018年12月28日 14時) (レス) id: 8c1224d0db (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - 蒼空さん» ひえええ！両方推しだったなんて！！今後名前だけでも沢山出します！！これからも閲覧お願いします！コメント有難うございます！ (2018年12月15日 17時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
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