CHAPTER 05 総統が恐れるは破滅より孤独 ページ11
「えっ、五階？」
『そうだよ！』
怒ったように腕を組む茶番ちゃんは、私の質問にそう答える。
『四回目の裁判を乗り切ったお前らへのご褒美。仲間外れされたグルッペンは可哀想だから、一番に教えてあげたの』
「五階まであんのかよ、この建物…」
ショッピくんは、茶番ちゃんの後から呆れたように言った。
一般的な学校と言えば、四階で終わりのはず。
その上に何かあったとしても、精々屋上に繋がる階段くらいだろう。
階ごとに違う廊下の見た目といい、やはりこのセイコウ学園は普通の学校とは違うようだ。
ホテルのような見た目をしているんだし、エレベーターくらいあってもいい気がするのだが…。
『因みに、エレベーターはないよん』
不意に茶番ちゃんは、私の心の中を見透かしたようにそう付け加えた。
内心ドキッとしたが、茶番ちゃんはそんな私に目もくれず続ける。
『形だけ置いてあるけど、生徒のお前らが使うことはないだろうし。封鎖しちゃいました！』
「ふざけんな」
『若いんだから、五階ぐらい余裕で歩けちゃうでしょ。エレベーターなんて文明の利器に頼ってんじゃねーよ』
「五階の階段は、いつもの場所にあるから！そこんとこ、よろしく〜」と一方的に言うと、茶番ちゃんは勝手にいなくなった。
嵐が去った後のように、茶番ちゃんがいなくなった途端寂しいほど静かになる食堂。
「…エレベーターあるのかよ」
流石に沈黙が気まずくなったのが、エーミールくんがそう口を開く。
ここに閉じ込められて一ヶ月は経ったと言うのに、エレベーターがあるなんて話、今日初めて聞いた。
まあ封鎖してあるのだから、私たちに知らせる必要がなかったのだろうが。
「私たちが知らないこと、まだまだありそうだね」
同調して返すと、エーミールは頷いた。
未だ私たちを閉じ込めた犯人も、その目的もはっきりしていない。
あの茶番ちゃんに聞いても素直に答えてくれないだろうし、私たちで見つける必要があるのだろう。
「とにかく、解放されたんなら行ってみよ。そこで何か見つかるかも」
「そうだね。新しい研究教室もあるかもしれないし」
私たちはまず、食べ終わって空になった食器を片付けた。
その成り行きと話の流れから、私たち4人は一緒に五階の探索をすることになった。
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - 廻りさん» 生存予想で意外だと言って頂けるときが一番楽しいです…！！終盤に近付いてきて、生き残り枠も透けてきた感じがしますね！なんだそのif面白そうですね…！？もう沢山妄想してください、その言葉だけでご飯が進みます^ ^ありがとうございます！頑張ります！！ (2020年9月27日 18時) (
レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
廻り - ifみたいになっちゃいますがゲームのループ物みたいに夢主ちゃんが生存に導いたりするのも楽しそうですよね……物語読みつつそんな妄想が膨らんでいく私であります。それも含めて今最高の気分で9パート全て見終わってきました……これからも頑張って！！！ (2020年9月27日 2時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
廻り - いつも楽しく読んでます！！生存予想とても楽しいです。主戦力が残ってますね…！でもまさかあそこでホビットが…脱出したりするのに必要になりそうだな、とか思ったりしたのですが、とても意外な人でした、楽しい。生存キャラ残り少ないですがもっと続いて欲しい…… (2020年9月27日 2時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - ダリアさん» 読んで頂きありがとうございます！！オシオキは序盤に全員分決めたまま設定を変えていないので、好きと言って頂けて嬉しいです…！！本当にのろのろ更新ですみません！頑張ります！！ (2020年9月21日 18時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 読ませて頂きました！オシオキめっちゃ好きです。メンバーにぴったりで続きが気になります…！わたうさ様のペースで頑張ってください。 (2020年9月21日 15時) (レス) id: 39bf6c1775 (このIDを非表示/違反報告)
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