横恋慕 ページ7
*
「付き合ってくれてありがと」
「別に。俺も暇だったから」
カフェから出た後、
断ったのにご丁寧にキャンパスまでお見送りしてくれる優しい人。
傍から見れば恋人同士に見えてたりするのかな？
なんて夢想を抱くのはもう何度目だろう。
「居眠りすんなよ」
「しないよ、グクじゃあるまいし」
「さっきまで爆睡かましてたやつが何言ってんだが」
「うるさいなー」
そう言って軽くグクの肩を叩く。
いつもより機嫌が良いのはきっと。
私は知ってるよ。
口を開きかけて、また閉じて。
そんな些細な私の仕草にも気づいて
クリッとした瞳がどうした？って問いかけてくる。
「今日、彼女さんと会えるんでしょ？」
グクは途端にわかりやすく動揺してこくりと頷く。
女子か、って突っ込みたくなる気持ちを抑えて
「よかったね」
本当はこれっぽちも思ってないけれど。
「...うん、よかった」
照れたように鼻を掻いて笑うその顔に、
この人をこんな表情にさせてしまう事ができる彼女に、
私の一方通行な想いはどんどん行き場をなくしていく。
「じゃ、バイトも頑張ってくださいね。ジョングク君」
「ふっ、なんだよそれ」
「じゃあね」
「じゃ」
軽く手を振ってから、私を背にして歩き出す。
その後ろ姿だけで泣きたくなる。
「なーに黄昏れてんの？」
後ろから肩を叩かれて、思わずビクッと身を竦めた。
「ちょっと、びっくりさせないでよ」
振り返れば友人のジアがいつにも増して不機嫌な顔をしていた。
「まーたジョングク君？」
「...違うから」
「どこぞのカップルが日中からイチャついてて迷惑極まりないわーって思ったらあんたとジョングク君だったんだけど」
「...イチャついてないし。ただのユージンですよ。...」
自分で言っておいてチクリと胸が痛んだ。
「...私とグク、カップルに見えた？」
自嘲気味に笑って見せれば、ジアは呆れたようにため息をついた。
「ジョングクなんてやめちゃえばいいのに」
私は彼女の独り言みたいな呟きに、何も返せなかった。
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あ(プロフ) - これ続き消しましたか？ (2020年8月4日 2時) (
レス) id: 3dd0ee7796 (このIDを非表示/違反報告)
zin(プロフ) - 上手くいかない、もどかしい、哀しい、辛い……。本当に切ないです。でも お話に出てくる子達が主人公をはじめ、みんなイイ子で魅力的です。ミンギュ君 テヒョン君、ナイスです！やっぱり私は胸が痛くなるけど 切ないお話が大好きみたいです^^ 更新楽しみにしています。 (2017年11月4日 1時) (レス) id: f535f69715 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん - ミンギュ出てきた！ちょー嬉しい！！テテの「月が綺麗ですね」って言うのに凄くキュンキュンした！でもそれに「それ言われたら、死んでもいいって返すんだよね。」って言った主人公に一瞬、戸惑ったわww作者さいこーww (2017年11月3日 22時) (レス) id: 3d31ebd9bc (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - オトコトモダチが1番大好きで更新されるの楽しみにしてます！ (2017年11月3日 6時) (レス) id: 4dbcce6e2c (このIDを非表示/違反報告)
マル - ヤバイです！めちゃくちゃキュンキュンします！2人の関係性が羨ましすぎで夜中にキュンキュンしてしまいました(^_^)更新楽しみにしてます！ (2017年10月28日 2時) (レス) id: 9861427ca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆乳 | 作成日時：2017年7月2日 20時
