歳上 ページ46
テヒョンくんはククッて笑って
また地面に散らばった煙草を拾い集めてくれる。
「はい、これで全部かな」
「え、あ…。ごめんね、ありがと！」
気のせいかな。
今、好きって言われた気がしたんだけれど。
「(笑)」
「…何？」
「んーん。Aちゃん可愛いなって思って」
「…！」
レジの台に手をのせて
屈むように私を見てくるテヒョン君。
もしかして、完全にからかわれてる？
「テヒョン君、私一応君より歳上なんだけど」
「知ってるよ、ヌナでしょ？」
「…そ、そーだよ。私ヌナだからあんまりからかわないでよ」
しどろもどろになってる私に
歳上の威厳なんて多分これっぽちもないんだろうな。
テヒョン君はそんな私を
畳み掛けるみたいに言葉を続ける。
「歳上の女の子には可愛いって言っちゃだめなの？」
なんか距離感近いよ、さっきから。
なんか、いつもと違う感じ。
上手く言えないけど、なんかテヒョン君が違ってみえる。
「駄目じゃないけどさ…」
「じゃあさ」
ドキドキドキ…
さっきから聞こえてくるこの音は
私の音なのかな？
「…歳上の女の子には好きって言っちゃだめ？」
少女漫画に出てくるような
そんな現実味のない甘い台詞を
目の前にいる、
びっくりするぐらい綺麗な顔した
年下の男の子が言ってる。
おまけにその言葉はどうやら私に
向けられたものらしい。
「…俺、ちゃんとAちゃんのこと好きだよ」
そう言ったテヒョン君は
いつも通り、四角い口で可愛い笑顔。
「…あ、あの。私」
「あ！」
私の言葉を大きな声と大きな表情で制する。
「返事はしないで！」
「えっ？」
テヒョン君は前で大きくバツを作る。
うんうん、と頷く私にテヒョン君も頷く。
「気持ちだけ知っといて！ジョングクのこと好きなのは知ってるし」
「…うん」
「Aちゃんは態度で幾ら示しても伝わらないから、言葉で伝えないとって思って。………てか、あー、まじで言っちゃった(笑)」
そう言って、急に照れ始めたテヒョン君。
私も照れる。
こんなこと言われた後に
いつも通りに接する事なんて
できるはずも無くて
私もテヒョン君もどこかぎこちなくて
それを隠すみたいに
お互い訳もなく目があったら笑ってばかりだった。
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あ(プロフ) - これ続き消しましたか？ (2020年8月4日 2時) (
レス) id: 3dd0ee7796 (このIDを非表示/違反報告)
zin(プロフ) - 上手くいかない、もどかしい、哀しい、辛い……。本当に切ないです。でも お話に出てくる子達が主人公をはじめ、みんなイイ子で魅力的です。ミンギュ君 テヒョン君、ナイスです！やっぱり私は胸が痛くなるけど 切ないお話が大好きみたいです^^ 更新楽しみにしています。 (2017年11月4日 1時) (レス) id: f535f69715 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん - ミンギュ出てきた！ちょー嬉しい！！テテの「月が綺麗ですね」って言うのに凄くキュンキュンした！でもそれに「それ言われたら、死んでもいいって返すんだよね。」って言った主人公に一瞬、戸惑ったわww作者さいこーww (2017年11月3日 22時) (レス) id: 3d31ebd9bc (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - オトコトモダチが1番大好きで更新されるの楽しみにしてます！ (2017年11月3日 6時) (レス) id: 4dbcce6e2c (このIDを非表示/違反報告)
マル - ヤバイです！めちゃくちゃキュンキュンします！2人の関係性が羨ましすぎで夜中にキュンキュンしてしまいました(^_^)更新楽しみにしてます！ (2017年10月28日 2時) (レス) id: 9861427ca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆乳 | 作成日時：2017年7月2日 20時
