サンジュウゴ! ページ36
「なあ、A」
お昼を食べ終えて、花くんと教室に向かっている時だった。
「なに?」
「こんなこと言うのもアレなんだが…
及川のどこがいいんだ?」
「さあ?」
そういうと花くんは笑っていた。
そして、応援してるって言ってくれた。
正直、徹くんのどこに惚れたのって言われるとわからない。
だけど、好きだと言われて、嫌な感じはしなくて、むしろ嬉しかった。
「ニヤニヤすんな」
「へへ、ごめん」
無意識のうちに、にやけていたらしい。
放課後、部活に行った。
「Aさん、ちわっす!」
「おー、矢巾くん。おつかれ〜」
矢巾くんは、今年入ってきた新入生で、控えセッターだ。
綺麗な銀髪で、徹くんにも負けないイケメンだ。
その矢巾くんが、少し気まずそうに私を見ていた。
「どうしたの?」
「え、あ、いや、えっと…」
2人で立っていると、徹くんがやってきた。
「Aちゃーん、矢巾っち!何してんの?」
そういう徹くんは笑っていたけど、少し怖くて、
なんでもないです!!と言って、矢巾くんは逃げて行った。
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作者名:とまと | 作成日時:2022年9月19日 1時