ニジュウニ! ページ23
「と、徹くん!!ガンバレ…!!」
声が聞こえた方に顔を上げると、顔を真っ赤にしているちいさな女の子がいた。
その横には何人も女の子がいる。
一方徹くんを見ると、少し照れた表情でその女の子に手を振っていた。
恐らくあの子が徹くんの彼女。
「及川うぜぇ」
そう言って近づいてきたのは花くん。
「そんなこと言わなくても…」
「あー、俺も応援してくれる彼女欲しい」
花くんは、そう言って練習に戻って行った。
あの女の子が気にならないと言えば嘘になる。
徹くんにとってはよくても、他の部員には悪影響の可能性もある。
少し、考えた方がいいかもしれないな、なんて思ってたら、岩泉が私に近づいてきた。
「クソ川…彼女連れてくるなって言ったんだが…」
「そうなんだ」
周りを見渡すと、先輩たちの顔が少しいつもと違っていた。
特にキャプテン。
ギャラリーの方を見ては、舌打ちをして、練習をしていた。
「休憩です!」
30分の休憩が始まると、徹くんはそそくさと体育館を出ていった。
ギャラリーを見ると、彼女と思われる女の子もいなくなっていた。
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作者名:とまと | 作成日時:2022年9月19日 1時