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「A〜、終わったか?
報告書まだなのお前だけだぞ〜」
「せんせっ…」
「どうした?なんで泣いてるんだ!?」
彼が帰ってから、涙が溢れては止まらなかった
報告書どころじゃなかった
いや、
報告書も涙で濡れていた
「どうした、俺でよかったら話聞くぞ」
「せんせぇっ」
私はまるで小さい子供のように泣いた
泣いても泣いても涙は止まらなかった
人って、こんなに涙が出るんだって
泣きながら、少し冷静にそう思った
考えれば、藤崎蒼琉関係で泣くのは
今回が初めてかもしれない
「落ち着いたか?」
「はい、すいません…」
何分経ったのかわからない
ずっと泣いてた気がする
先生は泣き止むのをずっと待っていてくれた
「報告書書き直します」
「明日でいいよ
それより、何があった?」
真っ直ぐな目で、先生は私を見た
どこか、彼に
あの音楽室の日の彼の目に似ていた
「今度こそ…
今度こそ本当に蒼琉と喧嘩しました」
先生は、笑った
「お前らならすぐ仲直りできるだろ?」
私は無言で首を横に振った
先生は少し心配そうな顔をした
「私、少し、蒼琉から離れるつもりです」
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とまとちゃん(プロフ) - rei(・v・★) ”蓮依”@ 楽天好きさん» ありがとうございます!! (2018年2月4日 19時) (レス) id: dbb7af4aeb (このIDを非表示/違反報告)
rei(・v・★) ”蓮依”@ 楽天好き(プロフ) - 面白いですね (2018年2月4日 16時) (レス) id: 5c4cf51bfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とまと | 作成日時:2018年2月3日 0時