第二十七話 ページ28
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神威side
Aが俺のために料理を作ってくれると聞いて、俺は部屋で、ソワソワしながら待っていた。
何をする気も起きず、ましてや仕事をするなんてアレルギー症状が出ちゃうし…。
そして約一時間後、ドアがノックされ、開くとお盆を持って、その上には地球で見た事のある料理。
俺が確認がてら地球のご飯だよネ。と言えば、Aは少し恥ずかしそうに俺が地球のご飯を好きだと知ったから、と言う。
「Aも一緒に食べようヨ。」
「え、遠慮しとくよ…。」
「俺に毒味役でもさせる気?」
「…わ、分かったわよ。」
半ばヤケクソで了承したAに料理を突っ込めば微妙な顔をした。
これからも頑張ると答えたAは少し残念そうに肩を落とした。
俺は、残った料理を平らげると、Aが満面の笑みで「ありがとう。」と言う。
そんな彼女にドキッと胸が鳴った。
でも、俺は素っ気ない返事をしてしまう。
「別に。他の奴にあげるのも癪だっただけ。」
そう言ってAから顔を背ける。
何かくすぐったい、というか照れくさいというか何故か居たたまれない感覚が俺を襲う。
でも悪い気はしない。むしろ、心が温かい。
こっそりとAを盗み見れば、優しく微笑んだその顔は母さんを思い出した。
だけど母さんに抱いていた感情とは違う。
もっと複雑な何か。
俺は、Aを愛しいと思ってる。
俺以外の誰にも触れさせたくないし、こんな笑顔を見られるのも俺だけにしたい。
だってお前は俺専用の花魁なんだから。
今は、それで十分……。
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ゆる - 面白かったです!!神威可愛いなー(ノ≧▽≦)ノ (2020年5月13日 11時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
りなりー - かわいい、カワイイ、カワ(・∀・)イイ!!キュンキュンしました。大好き! (2020年5月1日 1時) (レス) id: 6dff351985 (このIDを非表示/違反報告)
矮俚好 - うわ、うわ、うわ、うわ!(訳:最高!神!とりあえず……最高!)←伝われ(願望) (2018年1月11日 20時) (レス) id: a1d4539828 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - 面白かったよ、これからも頑張ってねー。(/・ω・)/ (2017年8月21日 5時) (レス) id: dd49ad89fc (このIDを非表示/違反報告)
汎用うさぎ(プロフ) - いちごミルクさん» 読んでいただき、ありがとうございました! (2017年8月3日 10時) (レス) id: 8e8f377fcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2017年5月10日 22時