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【俺とお前の】 ページ7

ふわりと花が舞う。




白い花びらの、花が舞う。




見渡す限り、白で埋め尽くされた花畑。



とても綺麗で、見惚れそうな程に美しい。






────そんな幻想的な場所に、メリオダスは立っていた。






「A」




ポツリとメリオダスは言う。その表情はとても切なく、悲痛なものだった。





「もう、来たのか。来てしまったんだな。この時が。……エリザベスは思い出してすらいねえのに」





その声は震えていて、薄らだが涙目になっているようにも見える。





「────メリオダス」




優しく、そしてどこか儚い姿、そして何より自分が愛してやまない者の声が……自分の後ろから聞こえた。





バッと振り向くとそこには現在進行形で死んだように眠りについているAが悲しそうに笑いながら立っていた。





結っていた髪が下ろされているせいか、風に靡く髪を耳にかける姿さえも美しく、そして愛しい。





「A、お前……」



「見つけるんでしょ? 僕の事、どこにいても、何してても、絶対に僕を見つける……そう、言ってくれたでしょ?」






そう言って笑うAの声は震えていた。心なしか、体も震えているように見える。




「……そう、だな。約束したもんな、あの日、あの時……この花が一面に咲いている場所で、俺達二人で」





メリオダスは優しい声で答えた。そしてAの事を抱きしめ、自分の額とAの額をくっつける。





片方の手はAの背中に、もう片方の手はAの頭に、そっと添える。






「Aが例えどこかへ飛ばされたとしても俺が見つける。だから……だから待ってろよ?」



「──ありがとう、待ってる」



「おう!!」




二人は笑い合う。
今、この時を存分に楽しむ為に。




「──ねぇ、メリオダス」



「ん? どうしたA……」




ふわりとメリオダスの周りに花が舞う。少し離れた所でAが悲しそうに見ている。手を伸ばしても、Aはその手を掴もうとはしない。




なんで、どうして、そんな言葉が出る前に……メリオダスは、その場から消えた。





一人、残ったAは目を伏せ、悲しそうに呟いた。




「────ごめんなさい、メリオダス。僕、その約束守れないや……」




ポタリとAの瞳から零れ落ちた涙が、[ブルースター]の花弁に落ちた。その花は彼の涙と共鳴するかの様に、枯れていった。






ブルースターの花言葉:信じ合う心

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- パスワードはなんですか 教えて欲しいですッ!! (2022年12月29日 16時) (レス) @page9 id: 568bdf2334 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - パスワードがわかりません (2022年5月17日 20時) (レス) @page9 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:クロりんご | 作成日時:2018年10月2日 16時

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