ふわふわくん【男主】

ふわふわ其の二十 ページ22

___________
_______
____




〈撃つ積りは無かった〉




…そう云った杉本さんは…悲しそうな顔をしていた…。
…其れもそうだよね…杉本さんにとって彼女は…



〈恋人〉



…だったのだから…。
……嗚呼…厭でも分かってしまった…。
…あの女の人の最後の言葉が…





『…御免なさい…だ…』




……如何して…最近は過去を思い出してしまう様な…
…そんな事ばかりに…関わってしまうのだろう……。
もう…過去なんて思い出したく無いのにな……。





…思わずごんを抱いている腕に力が入る…。
…厭でも分かっちゃうんだよ…。
…だって…“彼の人”の最後の言葉も確か…







_____〈御免なさい〉…だったから…。






「…………」







_____________
__________
______




『…御免なさい…だ…』




そう私の横で呟いたAの方を横目で見た。
Aの瞳は、何処か悔しそうな瞳をしていた。





私は何故Aが探偵社に入社したのか知らない。
或る日突然乱歩さんが探偵社に連れて来たのだ。





私が、探偵社に入社して半年も経たないうちに。
其の時再会したAの姿は、ポートマフィアに居た時の姿では無かった。





服の大きさが合わないパーカーに、黒っぽいズボン。
昔の彼の姿とは迚も掛け離れていたのだ。






一度だけ、Aに問いた事がある。



〈何故、君が此処に居るんだい？〉



…と。




だが、Aはそんな私に向かってこう云った。




〈…未だ…教える事は出来ない…〉




…と。





其れから私は其の質問を彼に対して問う事は無かった。
否、問おうと思っても問う事が出来なかったと云う方が正しいのかもしれない。




其の時の私なら何故あれ以上詮索しなかったか、
あの後も問う事が出来なかったのか分からなかっただろう。






実際に私は悩んでいたのだから。



〈何故私は詮索をしようとしないのだろう〉



だけど、今なら分かる。






恐らくだが私は見たく無かったのだろう。
Aと云う私にとって大切な人(愛する人)が悲しそうな、悔しそうな顔をするのを見るのが。







だから私は、此れからも詮索をする事も、しようとする事も恐らく無いのだろう。
何時かきっと、Aの口から話してくれると信じているから。









太宰side終了

ふわふわ其の二十一→←ふわふわ其の十九

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

ラッキーアルファベット

X

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す