女神と謳われた青年【男主】 (ページ14)

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女神が十人ページ14

『……ここってもしかして死者の都？

じゃあさっきの花弁は入り口みたいな感じって訳かぁ～』

僕はそう言いながら辺りを見渡す
おぉ～……結晶みたいなものが沢山あるねぇ～
…………すっごい綺麗だなぁ
あ、バンが走り出した。しかもその背後をキングが追いかけてる

『……え、なんでキングがいる訳？』

どうして？もしかして最初から着けてたのかなぁ～
バンの方は大体予想は出来てる。どうせ会いたい人でも見かけたんでしょ
僕も、見かけられないのかなぁ……

そう思いもう一度辺りをキョロキョロと見渡すも、僕の目に映るのは綺麗な結晶の様なものばかり
…………やっぱり、一方的に想っていても駄目だよねぇ～
きっとあの人は僕なんかに会いたく無いだろうし
寧ろ怒ってるんじゃないかな？僕があの人を殺したも同然だしさ
はぁ……気分悪くなった、どこか散歩しよう

『……僕、ちょっと散歩して来るね____』

「待て、誰かいるぞ」

そう言って団長は僕の腕を引き、僕を抱きしめた
その腕には警戒しているからか力が込められている

『……君、どっかで見た気が……』

「はじめまして、《憤怒の罪》のメリオダス、

《嫉妬の罪》のディアンヌ、

おや、貴方もいたのですね。

…………《反逆の罪》のA・ルシファー。

聖騎士ギーラと申します」

……へぇ、この人僕の事知ってるんだぁ～
結構意外だな、知らなそうなのに

『……ねぇ、どうやってここに来た訳～？君は見た感じ思い出とかなさそうな感じだけど』

「死んで来ました」

んん？おかしいな、この人今生きてる誰かとの大切な思い出がある様に感じたんだけど……
気のせい？ …………あ、仮死状態とかかな。それならちょっと納得いくかも

『……うわ、無言で攻撃始めてきたよこの人。

危ないなぁ……』

まぁ、とは言っても団長がしっかりと僕のこと抱きしめてるから大丈夫なんだけどさ
よく見たら身長的に逆だよねぇ～……僕が団長の事背後から抱きしめる感じなのに
……まぁ、しないけどね

「ホーク、エリザベス連れて出来るだけ遠くまで逃げるんだ」

「合点！エリザベスちゃん」

「は、はい」

え、ポークって乗る事出来るんだ……僕も今度乗せてもらおうかな？
……いや、そこは一緒にお昼寝の方がいいかな