ゆーりくん溺愛中

わん。ゆーりくんの健康診断 ページ5

有岡さいど

今日は年に一回の一大イベント、健康診断！

って言っても、知念のだけどね

もちろん、病院が大っ嫌いな知念さんが大人しく受けてくれる可能性はほぼゼロなので、朝寝起きの状態で抱っこして連れていきます笑

一応、この日までにメンバー同士でさりげなく知念の前で自分が受けた話をして、その時期なんだよーってアピールはしてるから薄々勘づいてはいるだろうけど…暗黙のルールで直接は誰も言わない笑

今朝は知念以外は早起きして、ほとんどが準備のために病院に向かった

知念の検査は俺らメンバーだけでやるからね

圭「大ちゃん、俺抱っこして車連れてくね」

「そーっとでお願い笑」

音を立てないように圭人と二人で入った知念の部屋でこそこそ話す

圭人は俺の言葉に任せて！と親指を立て、慎重に知念を抱き上げたので、俺は知念の背中にタオルケットを掛けてドアを開けていく係

侑「んー…」

歩き出そうとした瞬間、身をよじる知念

………びっくりしたー…セーフ笑

圭人と顔を見合せ、お互いにホッと息を吐いた

そんなヒヤッとすることもあったけど、車に乗せるとスヤスヤと気持ち良さそうに寝ていて…

すんなり病院に連れてこれた

何か罪悪感すごいわ…笑

圭「気持ちよさそうに寝てるね…」

圭人も同じ気持ちなんだろうな笑

伊「なんて顔してるの笑。そろそろ始めるから起こしちゃって？」

複雑な気持ちになっていると、診察担当のいのちゃんが何の気なしにそう言ってくる

「だって…起こすの可哀想じゃない？」

伊「いやいや、黙って連れてきた時点で可哀想とか言える立場じゃないでしょ笑」

それもそうか…

「ち…ちね〜ん、起きて」

意を決し、控えめに知念の体をゆする

圭「起きて〜」

圭人も遠慮がちに知念の肩を叩く

そんな俺らをいのちゃんは呆れた表情で見ている

心のどこかで、このまま起きないでくれー、なんて思いながら知念をゆすっていると、ぴくっとまぶたが動いた

俺は、ジュースを持ってスタンバイしている圭人に視線を送った

圭「大丈夫、持ってるよ！」

よし、寝起きの機嫌をとる準備は万端

「おはよ〜、知念。ごめんな、起こして」

「ん〜」と伸びをしながら目を開ける知念に、満面の笑顔で話しかける

侑「…？」

目を開けて、眠そうな目でキョロキョロ周りを見渡した知念は、この状況を理解し始めたみたい

圭「おはよ。ジュース飲む？」

すかさず圭人がジュースを差し出す

侑「いやっ…」

あれっ…効果なし？笑

つー。→←よん。

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