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「せいかーい!!」
須賀よりも1トーンほど高い声が、須賀の後ろから聞こえた。ひょっこりと背中から顔を出したのは、須賀と共闘していたもう1人の男だった。
「あっは、Aクン可愛いねぇ、味見したいなァ」
「程々にしとけ」
「横井裕也…」
「俺の名前も分かっちゃうんだァ」
あの時は、目の前の2人をどう殺るかで思い出せなかったが、少し冷静になったAはあの資料の明細が頭を巡っている。組織的にも同業者であるが、横井はそっちの意味でも同業者である。
「俺はボスに報告する。逃げないよう見張っとけ横井」
「了解」
「さぁ、食べちゃおうかな」
「…っやれるもんならな」
＿＿＿＿＿
「＿＿＿＿＿ッぁ」
「かぁいいねェ」
ビクビクと足を震わせ達するAに容赦ない横井。同業者なだけあり、何処がイイのか知り尽くされているのだ。同業者の知識と技術ほど怖いものはない。
「…ッ、なにが…っ、目的、」
「あぁ？まだ喋れんの？」
普通の相手なら意識が混濁し、もう堕ちているレベルなのに、流石だな、と横井は思う。ガチャガチャと腕に繋がれた鎖が音を鳴らすのは抵抗している証拠である。
「梵天の要と言われるお前を人質にして、梵天を殺る為。」
「…ぁ、俺なんかを人質にしたところでなんもなんねぇよ」
「さてそうかな」
綾辻Aがどれほど梵天にとって重要であるか本人は分かっていないらしい。首領を始め武闘派の揃う梵天に、唯一の人材である。
どれぐらい経っただろうか、Aはもう言葉を発することもままならなかった。意識を飛ばしては傷口を握られ、戻されていた。
「…ぅ、ぁ」
「…はー」
その様子に横井は満足したのか、Aから溢れる自分の体液を見てニヤリと笑った。梵天の幹部様を完全に下に敷いている。今まででは考えられなかった光景に、ゾクリと背筋が震えた。
Aの私物でポケットに入っていたスマホと財布を横井は漁る。スマホには厳重にロックが掛かっており簡単には開かなかった。
そりゃそうだろうな、とポイッと床に投げ捨てる。財布にはクレジットカードと免許証、保険証などが入っていたが、多分偽造物。梵天の内情が分かるようなものは何一つ掴めなかった。
「徹底されてんなやっぱ」
舌打ちをし、その部屋を後にした横井だった。
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綾人 - 21.22話ぐらいの時に綾辻くんの名前を綾人で設定していたので、なにがなんだか分からなくなってしまってカオスで面白い状況になっていて笑いました！こういう小説がずっと読みたかったので嬉しいです。これからも無理せず頑張ってください！ (7月27日 21時) (
レス) id: 37a56df5f0 (このIDを非表示/違反報告)
Noah(プロフ) - mさん» コメントありがとうございます。この作品に出会ってくれて本当に嬉しいです。私も綾辻くんには思い入れがあるのでこれからぜひ推してあげてください (2023年2月27日 1時) (レス) id: 4cbd1f8990 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 初コメント失礼します。綾辻くん本当に可愛くていつの間にか、推しになっていた、とっても面白い作品でした！完結する前に出会えなかったこと、とても悔しいです。この作品を作って、残していただきありがとうございました！ (2023年2月19日 11時) (レス) @page47 id: 0d9b393e0f (このIDを非表示/違反報告)
Noah(プロフ) - あ。さん» そうです！18禁じゃないリクエストもお受けしております〜！ (2022年4月17日 11時) (レス) id: 47f23e3d75 (このIDを非表示/違反報告)
あ。(プロフ) - 短編集ってR18のほうですか？いつも面白いです！ (2022年4月17日 8時) (レス) id: 976bfd9362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Noah | 作成日時：2021年10月25日 15時
