爆豪勝己とかいう隣人が強引すぎる件について【ヒロアカ】

仲直りできない ページ27

昨日、爆豪くんと喧嘩をした。
喧嘩と言っても私が一方的にキレていただけなんだけれども。

私が悪いことは分かっている。
勝手に嫉妬して勝手にキレて……今改めて思い出しても最悪だ。

謝るしかない。ちゃんと謝って、爆豪くんを応援しよう。


そう決めて家を出ると、爆豪くんはまだいなかった。いつもは同じ時間に２人とも家を出て、そのまま一緒に学校へ行くという流れ。

それなのに爆豪くんがまだいない。
寝坊しちゃったのかな。


爆豪くんの家を訪ねると、爆豪くんではなく、おばさんが出た。



「勝己？それならもう出たけど。あれ、一緒じゃないの？」

「…えっ、……いえ。ありがとうございます」



爆豪くんは先に行った。いつもは一緒に行ってるのに。


────もしかして避けられてる？

腹の奥がぎゅっと痛くなる。
いや、放課後だ。放課後謝ろう！



.

.

.



「爆豪くん……に謝れない……」


爆豪くんに謝ることができないまま、みるみる内に時は過ぎ、ついに夏休みに突入してしまった。

爆豪くんが私を避け、そして私も爆豪くんと話す勇気がなく、お互いに避け合い、今に至る。
私が勇気を出して謝ればいいものを……私ってこんな人間だったんだ。


平穏と生きてきて、滅多に怒ることもない私は、今までに喧嘩したことなんて片手で数えられる程しかない。喧嘩したときの気分ってこんなに辛いものだったっけ。

爆豪くんと、顔を合わせるのが辛い。
でも、爆豪くんとまた話したい。



その2つを天秤にかけると、どう考えても後者に偏るのだ。顔を合わせることよりも話せないことの方が辛い。

今日こそ、爆豪くんに謝ろう。
そう決めて、爆豪くんの家を訪ねると爆豪くんではなく、おじさんが出た。



「勝己なら林間学校に行ったよ」

「えっ！？……はい、そうですか。ありがとうございます…」



私はタイミングが悪い。

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