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『…はー、私の体返してよ……』

偽物を少し睨みながらそう呟くと、「嫌に決まってるでしょ」と偽物が笑った。

…えっ、なんで…?まさか、ずっと聞こえてた…?


「折角また人間として生きられるんだもの。それにこの地位…こんなに何不自由無く生きられる体、手放す訳ないじゃない」
『…え、』
「それに…この体はもう、私のものだから」
『ちが、違う!!』
「何が違うの?貴女がこの体の主だった時より、私がこの体の主の方が良いと思うけど?皇女としてちゃんとするべき事をしているし、あの父親だって説得して社交界に出てきた。」
『…それは』
「それにロボロさんは私が偽物だって、ロボロさんの知る“A”じゃないって気付いてない。
 …貴女は所詮それくらいにしか思われてないの。あの人はきっと見た目だけで決めてるんだから」
『そんな事ない…!!ロボロさんを悪く言わないでよ、偽物のくせに…!!あの人にはいい所は沢山あるし、ちゃんと私を』
「見てくれてたなら、どうして気づかないの?」

…偽物の、くせに。

『返してよ、その体』
「嫌。私が貴女として生きるから。貴女の分まであの人と幸せになるから。あの様子じゃ、すっかり惚れ込んでるみたいだし…」
『……返して』
「執拗い…。貴女を覚えてるのなんて、もう誰もいないんじゃない?貴方の居場所なんてどこにもないの」
『私の居場所はっ、』
「私が今いる場所、でしょ?でもその場所は私がいる。貴女の言う“ニセモノ”の私が。…誰も私が偽物だって疑ってないし、みんな私を本物だと思ってる。…もう、わかるでしょ?」
『…何が、』
「鈍臭いアンタに教えてあげる。
 …私はAとして生きるの。誰も私をAじゃないとは思わない。貴女以外からすれば、私が本物で貴女が偽物。偽物に居場所なんて無いの、わかる?

…さっさと消えてよね、誰もあんたのことなんて思ってないんだから」


言い返せないのが辛い。
確かに私はロボロさんとはたった2ヶ月しか関わってないし、私はロボロさんのことをほんの少ししか知らないし、ロボロさんは私の名前と容姿しかわかってないかもしれなない。

…偽物の言う言葉が、否定できない。
私があの体の持ち主だった頃より優れているし、皇女としての役割もきっと果たしていて、私よりも頭がいいだろうし…。

…私の方が、偽物…
そうなのかもしれない。そう思う程に、言い返す術が無い。

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零音(プロフ) - ゆずゆさん» 泣いていただけたんですか…?!ありがとうございます…!! (1月19日 23時) (レス) id: ac8575b88f (このIDを非表示/違反報告)
ゆずゆ(プロフ) - 泣いちゃったじゃねぇですかぁ……面白いです。完結おめでとうございます (1月19日 2時) (レス) id: 6e2976f246 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - ぺ助さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです…!どんどん妄想膨らませちゃって下さい…!! (1月15日 15時) (レス) id: ac8575b88f (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - まっくろさん» ありがとうございます!! (1月15日 15時) (レス) id: ac8575b88f (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - ぽむさん» 初めて…!?ありがとうございます!続きを検討しておきますね…!! (1月15日 15時) (レス) id: ac8575b88f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:零音 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年10月21日 22時

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