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あれから、ロボロさんと偽物は瞬く間に仲良くなった。
遂には我々軍の本拠地である、この城にまで来た。
…今、私の目の前ではロボロさんが偽物を案内している。
案内という名の散歩だと思う。…だってこれもう10回以上やってるもん。
『………なんで気付かないんですか』
その偽物、私と口調とか行動とか似ても似つかないのに…!!
『…気づいてなんて無理な話ですよね』
…この声だけでも聞こえてたらなぁ。
ロボロさんと偽物は楽しそうに話しながら城内を歩く。
…ほんとに、つまらない。
ロボロさんの仕事場につくと、鬱さんがロボロさんを見て「ん?」と声を出した。
「ロボロにもついに春が来たんかぁ、いやぁ長かった…」
「うっさいねん!!…あ、Aさんこいつの事は気にせんでな」
「そんな事言うなや、俺らの仲やろ?…あ、どうも鬱です〜、いやぁお姫さんがうちに来るとは思わんくてなぁ、暑苦しいとこやけど堪忍な、よろしゅう」
「何好感度上げようとしてんねんお前!」
「そんな怒らんくても取らへんから安心しぃや」
……ほんとだったら、あの場所は私の場所。
エーミールさんとしんぺいさんには事情を伝えたけど…。
もしロボロさんに、2人が私の事を確認できる存在なのを伝えてたら、大分変わってたよね…。
なんであの時言わなかったんだ、私。
鬱さんが「こんなとこでイチャイチャせんといてや、仕事の邪魔やわ」と手を振りながら言ったので、ロボロさんと偽物は応接室に来た。
偽物がソファに座ると、ロボロさんが「ちょっとまっててな、紅茶注いでくるわ!」と部屋の奥に行った。
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零音(プロフ) - ゆずゆさん» 泣いていただけたんですか…?!ありがとうございます…!! (2021年1月19日 23時) (レス) id: ac8575b88f (このIDを非表示/違反報告)
ゆずゆ(プロフ) - 泣いちゃったじゃねぇですかぁ……面白いです。完結おめでとうございます (2021年1月19日 2時) (レス) id: 6e2976f246 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - ぺ助さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです…!どんどん妄想膨らませちゃって下さい…!! (2021年1月15日 15時) (レス) id: ac8575b88f (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - まっくろさん» ありがとうございます!! (2021年1月15日 15時) (レス) id: ac8575b88f (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - ぽむさん» 初めて…!?ありがとうございます!続きを検討しておきますね…!! (2021年1月15日 15時) (レス) id: ac8575b88f (このIDを非表示/違反報告)
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