第九十八話 ページ4
〜カナside〜
何とか持ってくる事が出来た。にしても重いな、キューちゃんは…キューちゃんを荷車から下ろして置いた。
立花「カナ、よく運んで来れたな。遅かったから、手伝いに行こうと思っていたところだったんだが…」
氷上「重かったが、何回も運んでいたら、手と腕が慣れてしまっただけなんだが…」
これは事実だ。ほとんどあたしが引っ張って、後ろから二人に押して貰って来た。それで、今あたしはとてつもなく疲れている。だが、今はこんなことを言っているバヤイでは無い。
中在家「馬鹿力だ。」
氷上「何でそうなるんだ…」
手を額に置いて溜息をつく。どうしてあたしが馬鹿力だという考えに至るんだ。
立花「元々お前の手や腕の力は、流星錘で鍛えられていたからな。それなりに力はあるが、今回のことで更に力がついたんじゃないのか?」
氷上「フッ、考えられなくもないが、それはそれで嬉しいな。もっといろんなことが出来そうだ…とまぁ、こんな話はこの辺にして…」
改めて言うが、今こんな話をしているバヤイではなかった。砲身が冷めきってしまわない間に、打たせなければ…
立花「虎若、この震天雷を使え。」
そう言って、長次が持っていた箱の中から砲弾を取り出した。
佐武「震天雷?」
立花「いいか?普通の砲弾は着弾しても爆発する訳じゃない。その点、この震天雷は時限信管が付いていて、砲弾その物が爆発するんだ。これなら、一発で堤を破る事が出来る。」
仙蔵がこの震天雷を虎若に説明してくれている。
佐武「でもそんなデッカイ砲弾、ユリコには入りませんよ。」
氷上「そこで、だ。長次!」
長次に合図を出した。そして、長次がキューちゃんに被せてあった藁を退けて、その姿を露にしたキューちゃん。
氷上「臼砲のキューちゃんだ。」
摂津の「キューちゃん?」
笹山「なるほど、上を向いてる。」
上を向いてるからキューちゃんと名付けたのかは定かじゃないが、まぁそんなの、今はどうでもいい。
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*:.。. kana.。.:*(プロフ) - 勘ちゃんに食べられたいお菓子🍡さん» コメントありがとうございます!夢主ちゃんの事、気に入ってくださってありがとうございます°ʚ(*´˘`*)ɞ° (2023年2月12日 7時) (レス) id: b349f693ac (このIDを非表示/違反報告)
勘ちゃんに食べられたいお菓子🍡 - うわぁ主ちゃんの性格ドタイプですわ〜 (2023年2月12日 0時) (レス) id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
*:.。. kana.。.:*(プロフ) - わそ姉大好きリスナーさん» ありがとうございます!続きも楽しんでくださいね!ദി ᷇ᵕ ᷆ )♡ (2023年1月27日 22時) (レス) id: b349f693ac (このIDを非表示/違反報告)
わそ姉大好きリスナー - 面白かったです、(^^ω)続編に行ってきま〜す (2023年1月26日 22時) (レス) id: 888b3d648c (このIDを非表示/違反報告)
*:.。. kana.。.:*(プロフ) - 忍たま好きさん» ありがとうございます!(*^^*) (2022年12月20日 22時) (レス) id: b349f693ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*:.。.kana.。.:* | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/a05ced32431/
作成日時:2022年7月3日 12時