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「まァ、それだけだ」
そう言って彼はいつの間にか一階に止まっていたエレベーターに乗りかける
『待っ、て！』
筋肉質な彼の手首を掴んだ。さっき私にしたように
「んだ、A」
今なら、今なら言える
『私も爆豪のこと！好き、だから！』
声のボリュームミスったな、なんて考える隙間すらないぐらい頭がいっぱいになる
「...は？」
『...え』
「Aお前それ本気か」
さっき一瞬見せた切なげな表情とは打って変わって呆気に取られたような顔をする
『いや本気じゃなかったらこんなこと言わない...』
「......」
『......』
流れる沈黙
お互いにどんどん紅く染まる頬
『今日はとりあえず...もう寝ませんか？』
「おう...？」
互いに想いを伝えた結果、何故か沈黙か流れてしまった。
ほんとはもっとロマンチックな何かがあってもいいはずだけど、そう上手くは行かないらしい
『詳しいことはまた明日...？かな』
「...」
お互いの“こうじゃないだろ感”が半端ない。
でも
“A、好きだ”
その言葉は何よりも甘くて、
心が少し痛むような
待ち望んでいた言葉なのにどこかで言わないで欲しかったような矛盾と、
それでいて夢を見ているかのような浮遊感を私に与えた
『言ってしまった...』
爆豪の乗ったエレベーターが止まったようで、階数表示の液晶画面に４が表示される
『言ってしまったぁ...』
もっと、良い言い方は無かったのかとか、もっと色々聞けばよかったとか、声のボリュームミスったなとか、思えば出てくることはどんどん出てくる
でも今は、この甘い甘い余韻に浸っていよう。
自分でもよくわからないけど爆豪本人もよくわかっていないような気がする。
そういえば洗面台に歯ブラシとか置いたままだったな
洗面台の方へと進む
『...え』
「あ」
『...芦戸ちゃん。』
「...なんでしょうか」
『何か見たなら目を潰す。聞いたなら物理攻撃で耳を』
「だ、誰にも言わないから!!!!!」
もっとロマンチックにはならないものなのか
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小手鞠(プロフ) - もんちまるさん» センスなんてそんなそんな…ありがとうございます！ (2018年10月5日 7時) (
レス) id: 507b5d4fca (このIDを非表示/違反報告)
もんちまる(プロフ) - かっちゃん、やばすぎます！！私もそのセンス欲しかったですぅー！！これからも頑張ってくださいね！！ (2018年10月5日 7時) (レス) id: 8c34f6e90e (このIDを非表示/違反報告)
小手鞠(プロフ) - 白雪さん» ！？神！？え、あ、ありがとうございます！大変申し上げにくいのですが私の前世は多分カリブ海の昆布なのでちょっと… (2018年10月2日 16時) (レス) id: 507b5d4fca (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - やっぱ面白い…面白すぎる…やっぱり作者様は神か何かの生まれ変わりなのですか！？ (2018年10月2日 13時) (レス) id: 04ecd32bcd (このIDを非表示/違反報告)
小手鞠(プロフ) - 愛織姫さん» ありがとうございます！毎回いい回なんて...毎回これでいいんか？これでいいんか？となっているので安心します！ (2018年9月30日 11時) (レス) id: c88214cf95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小手鞠 | 作成日時：2018年9月16日 23時
