第二十五の怪 純黒 【告白の木＆16時の書庫編】 ページ30
後日、私は手紙に指定された場所へと足を運んだ。
『……えっと、ここで合ってる？』
たどり着いた場所は今は誰も使用してない空教室だった。
『(うん、時間も場所もぴったり。)ウ、埃っぽい。』
私は部屋の空気を入れ替え様と思い窓を開けた。
ヒュー
『ハァ〜風が心地いいなぁ。』
「へー、それは良かったね。」
『え？』
窓の外から現れたのは…
『花子くん？』
書生の着ていそうな和洋折衷な服装の花子。
ううん、違う、よく似てるけど…雰囲気とか幼いし。
「花子？あ、もしかして、普の事？」
『普？』
「そう、柚木普！俺の双子のお兄ちゃん！」
嬉しそうに兄の事を話すこの子を見て、"嗚呼、この子はお兄ちゃんが大好きなのね"と感じた。
「あ、俺はつかさ！柚木つかさっていうんだよ！」
『そっか…あ、自己紹介してなかったね。
私はAって言うの。』
「うん、知ってるよ！
だって…普を誑かした女の孫なんだもん。」
ｸﾞｯ
『つかさくん何を…』
「あは、痛い？でもね、僕は…もっと痛かったんだよ。」
『ッ、つかさくん離して…』
まるで、人の苦しむ姿はを楽しむ様に、つかさはAの腕に込める力を更に強める。
「普はね、生まれた時からずっと側に居てくれたんだ。
ずっと、ずーとね、でも、あの女が僕から普を取ろうとした…だから、消えて欲しいと思ったんだ。」
つかさは一度手を離すとAの顎をクイッと上げた。
「けど…その前に邪魔されちゃった。
だから、今度は俺があの女から大切なものを全部貰うって決めたんだ！」
つかさはグッと引き寄せながら、Aの目をジッと見つめた。
「でも、今日は此処までにするよ！
普にまだ知られる訳にいかないし、其れに君…暖かいから。」
『(つかさくん何だが…寂しそう。)』
「ｸｽ、じゃあ、また近いうちに会おうね！Aお姉さん。」
つかさはAを突き飛ばし、無邪気に笑いながら消えた。
第二十六の怪 ある意味で…【16時の書庫編】→←第二十四の怪 土籠の葛藤【告白の木＆16時の書庫編】
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空夜☆時音(プロフ) - 嗚呼さん» ありがとうございます！気に入っていただけて嬉しいです！ (2020年2月28日 18時) (
レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
嗚呼 - オリジナル面白いです！ (2020年2月28日 18時) (レス) id: 5faa0d3c7f (このIDを非表示/違反報告)
空夜☆時音(プロフ) - こっちんさん» ご指摘ありがとうございます！修正しました！ (2020年2月26日 21時) (レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 登場人物設定の四十・四十一の怪に出てくる名前の星蘭が"優姫"になっていますが？？ (2020年2月26日 21時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 夢主と花子くんとつかさくんの3人が出てくる場面が楽しみです！！3人の反応がどんな風になるのかワクワクします！！ (2020年2月25日 19時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空夜☆時音 | 作成日時：2020年2月16日 23時
