第十一の怪 おばあちゃん ページ14
『だって、おばあちゃんが言ってたよ。
おじいちゃんは自分が怪我をしようとどんな目に合おうと大切な人を絶対に守ってくれる。
ヒーローの様な人だったって。』
「な///そっか…そんな風に思ってくれてたんだ。」
花子はとても嬉しそうな表情になりながら。
『(A、今はまだ真実を話せないけど、この魂が消滅するその時まで絶対に守るからね。)』
そう思いながら、Aの事をギュッと抱きしめた。
⭐
『先生、お待たせ！』
そして、16時の書庫にて
「おう、随分遅かったな。
フゥーまあ、大体理由は想像出来るが…」
自分の領域だからか、土籠は全ての腕出して寛いでいる。
『其れで？話したい事って？』
「嗚呼、お前、最近流行ってる二番の噂を知ってるか？」
『え？ううん、普通の噂話の方は知ってるけど？何で？』
「いや、最近、二番の噂が物騒になってるからな。
フゥー近い内に一悶着あるかも知れねぇ。」
『…何が言いたいの？』
「A、もうこれ以上怪異に関わるのは止めろ。これ以上関わればお前も自身を苦しめる事になる。」
『………ツッチー、其れは出来ないわ。分かるでしょ？
だって、まだ私、おじいちゃんの事何も知らないもの。』
「知らなくて良いんだ、お前の爺さんはお前たちを巻き込みたくねぇと考えている…と思う。」
『そんな事…何でツッチーに分かるの？
貴方は私の何を知って「知ってるさ、俺はお前の婆さんや親のことを知ってるからな…」え？』
土籠の発言にAは目を点にさせた。
『どういう…事？何で知ってるの？』
「……お前は俺の正体を覚えているか？」
『確か…土蜘蛛だよね？』
「フ、そうだ、俺は元々、物語に出てくる源頼光が切ったとされる土蜘蛛の化身、平たく言えば九十九神だな。」
『……』
「物語と共に存在する長い年月の中、俺は人間と共に生きて来た。
ある日、俺の前に一人の女子生徒が現れたんだ。」
『あ、もしかして其れが…』
「嗚呼、お前の婆さんだ。
あの子は俺にこう言ったんだ"先生、私は彼がどんな道を選ぼうと彼の子を産みます"ってよ。」
『おばあちゃんが…』
「嗚呼、そん時初めて女って強いなぁと感じたよ。
其れからは俺も影ながら見守ってたんだ。」
まさか、三代に渡って見守る羽目になるとは思わなかったがな。
『じゃあ、もしかして土籠先生は初めから私のおじいちゃんが誰なのか知ってたの？』
「いや、お前の婆さんは相手の名前を口にはしなかった。だがな、お前の爺さんは案外すぐ近くにいるかも知れないぞ。」
何だかんだとヒントをくれる彼に私は感謝した。
第十二の怪 不思議な男性 【ミサキ階段編】→←第十の怪 例え人殺しでも…
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空夜☆時音(プロフ) - 嗚呼さん» ありがとうございます！気に入っていただけて嬉しいです！ (2020年2月28日 18時) (
レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
嗚呼 - オリジナル面白いです！ (2020年2月28日 18時) (レス) id: 5faa0d3c7f (このIDを非表示/違反報告)
空夜☆時音(プロフ) - こっちんさん» ご指摘ありがとうございます！修正しました！ (2020年2月26日 21時) (レス) id: b7a01024a7 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 登場人物設定の四十・四十一の怪に出てくる名前の星蘭が"優姫"になっていますが？？ (2020年2月26日 21時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 夢主と花子くんとつかさくんの3人が出てくる場面が楽しみです！！3人の反応がどんな風になるのかワクワクします！！ (2020年2月25日 19時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空夜☆時音 | 作成日時：2020年2月16日 23時
