肆拾参 ページ44
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『何のつもりだ』
目の前に広がる光景に、私は目を疑った。
そこには、整えたばかりの綺麗な畑……ではなくずたずたに荒らされた畑。
そしてそこから少し離れたところに立つ昨夜の真っ白い彼と、畑の真ん中に座り込む燭台切。
思わず体の力が抜け、紙とペン、それと先程買った種を取り落とす。
あんなに頑張って、綺麗にして、ここの本丸の希望と幸せを祈って茄子の種を買ったというのに、この荒れ具合は何だ？
このまま畑を見つめていたら、思わず泣いてしまいそうで慌てて踵を返して走る。
何処に向かっているのかなんて知ったことではない。そもそも、朝も言ったようにここの構造なんて把握できていないのだ。
走りながら、折角やった畑作業が全て水泡に帰してしまったことを痛感し涙が込み上げる。
どれくらい走っただろう。
がむしゃらに走ったのでよく分からないが……恐らくここは、本丸の裏庭。
さっき掃除をした時に通った気がする。
歩調を落とし、涙を拭って立ち止まる。
「……え、あ、た、大将」
その声にハッとして俯いた顔を上げると、こちらをガン見する大勢のちびっ子。
全員、なんでここにみたいな顔で私を見つめる。
「もしかして、まだ掃除の途中だったか？
そんなら悪ぃ事をしたな」
先程私を呼んだ、見かけの割には声の低い……兄貴分のような少年が焦った様に口を開き、ちびっ子達の前に立ちはだかるように立つ。
いや、もう掃除は終わったからそのまま遊んでもらって構わないが……しまった、あそこに筆記具を落としてきた。
「何言ってんの薬研、そうじゃないでしょ！
あるじさん泣いてたの、見えなかったの？
ねぇあるじさん、大丈夫？何かあった？」
「だ、大丈夫……ですか？」
私もすっかり困っていると、ぷりぷりと可愛らしく怒りながら、長い金髪の少女と、虎を連れた白い少年がこちらに駆け寄ってきてくれた。
少年はびくびくとしてるが……少女の方は気が強いらしく、やげんと呼ばれた少年がよせ、と止めるのもうるさい！と突っぱねて私を気遣ってくれた。
「ねぇあるじさん、筆記具は？」
優しくというか可愛らしく問いかけられ、とりあえず首を横に振る。
「ねえ、このままじゃお話聞けないから……いいよね？薬研」
「……はぁ、勝手にしろ。
その代わり、いち兄に怒られても俺は知らねぇからな」
「やったね！行こ、あるじさん」
他の友達らしき子達を引き連れ私を引っ張る彼女。
やっぱり、女の子強いんだなぁ。
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朔夜(プロフ) - あみあみさん» 今週もコメントありがとうごさいます！来週テストですか・・・頑張って下さい！私もそろそろ学校が始まるので更新ペースが・・・頑張りますね・・・これからもよろしくお願いします！ (2017年9月16日 13時) (
レス) id: 69535f952d (このIDを非表示/違反報告)
あみあみ(プロフ) - ついに続編かーーー 来週楽しみダーーー あっ、来週私学校のテストダ・・・ よし、この小説を読むためにテストがんばりまーーーーす (2017年9月16日 12時) (レス) id: 3f689df719 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - あみあみさん» コメントありがとうございます！どうも今回、更新日時表示が途中までオフだったみたいで・・・私自身「何故！？」と思いながら何度も更新したので見にくかったと思います・・・すみません！ (2017年9月10日 9時) (レス) id: 69535f952d (このIDを非表示/違反報告)
あみあみ(プロフ) - 更新されてからすぐに読みました 朔夜さんサイコーーーーーーー (2017年9月10日 2時) (レス) id: 3f689df719 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - ゆらさん» わざわざコメントありがとうございます！主人公は私も「こんな友達ほしいなぁ」と思いながら作ってるのでそう言っていただけて本当に嬉しいです！これからは忙しくなるので更新ペースは落ちそうですがどうかよろしくお願いします。 (2017年9月2日 23時) (レス) id: 69535f952d (このIDを非表示/違反報告)
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