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こんなところで無理をして耐えても意味がないからと、いつまでも呆けているウォッカの名を呼び、強制的に我に返らせた。
「…ウォッカ」
「へいっ、すいやせん。すぐに出ていきやすんで」
慌てているのか、ガチャガチャとうるさく音を立てながらも何とかドアを開けて出ていこうとするウォッカ。
「助かったぜ、気を付けて帰れ」
ダメ押しのつもりでその背に向かって再度声をかければ、案の定というべきか、ウォッカはものすごい勢いでぐるりとこちらを振り返った。相変わらず見開かれているその眼を覗きながら、わかりやすいようにゆっくりと手を持ち上げ、払うように動かす。
呆けていないでさっさと出ていけ、という意図は口にせずとも伝わったらしい。ウォッカは弾かれたように姿勢を正した。
「っ、ありがとうございやす」
追い払われているも同然だというのに、嬉しそうに礼を言うウォッカ。その背には、パタパタと揺れる犬の尻尾の幻覚すら見えるような気がした。
これまで当然のように捧げられる奉仕に対して俺の方から何か対価で報いるようなことはほとんどしてこなかったが、得られる反応がこのようなものであるなら、もう少し言葉で返してやることをしても良いかもしれない。
静かに閉められた扉に鍵をかけながら、そんなことを考えていた。
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櫂渦【とーか】(プロフ) - チャパさん» 嬉しすぎるお言葉、ありがとうございます！！マイペース更新にも関わらず追いかけてくださっていること、本当に嬉しいです。これからもお気の向く限り、男主の人生にお付き合いいただけますと幸いです( * ･ᴗ･ ) (2023年2月26日 9時) (
レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
チャパ - 沢山の作品の中で作者様のジンが1番好きです。飽きやすいので見なくなる作品は多々あるのですが、ずっと飽きることなく読ませてもらってます。前々から思っていたのですがふと好きだなーという感情がわいてきたのでコメントさせていただきました。長々とすいません。 (2023年2月23日 21時) (レス) @page38 id: b567095a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫂渦【とーか】
| 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/28997649
作成日時：2022年6月19日 21時
