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[-キール’s side-]
驚いた。
まさか、Aの協力者が怪盗キッドだったなんて。
宝石を頭上に掲げて何やら喋り始めたキッドを横目に、廊下へ抜け出したAの後を追うべく、急いで会場の出口へと足を動かす。
ホール内の客たちは皆ステージ上のキッドに釘付けで、滑るように廊下へ抜け出した私の存在に気付く者はいなかった。
早足で廊下を進みながら考える。
彼らの計画は、きっとこんな風だったに違いない。
まず、何らかの手段で警察官から制服を奪い、成りすましてホールに潜入する。そして、Aが警備員達の注意を逸らしている間にキッドが宝石を奪取する。
そうして、今度は目的を果たしたキッドが変装を解いて注目を集めることで、Aが安全に現場から逃走する隙を作り、脱出をサポートしたのだろう。
見事な手腕、見事な連携だった。事前にAの存在に気付いていなければ、私でさえ騙されてしまっていたかもしれない。
だが、幸いにも運は私の味方をしてくれた。
裏口のドアを目前にしてようやく追いついたAの背中に、声をかける。
「そこのお巡りさん、そんなに急いでどちらへ？」
敢えて他人を装って声をかければ、まさか後ろから誰かが付いてきているとは思っていなかったのだろうAが、驚いたようにピタリと足を止めた。
しかし、すぐに立て直したのか、ごく自然な動きでゆっくりとこちらを振り返る。
「お見苦しくて申し訳ありません。先ほど、緊急無線に連絡を受けまして───」
動揺をおくびにも出さず、淡々とした口調でそれらしい説明を始めたAの言葉が、不意に途切れた。
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櫂渦【とーか】(プロフ) - チャパさん» 嬉しすぎるお言葉、ありがとうございます！！マイペース更新にも関わらず追いかけてくださっていること、本当に嬉しいです。これからもお気の向く限り、男主の人生にお付き合いいただけますと幸いです( * ･ᴗ･ ) (2023年2月26日 9時) (
レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
チャパ - 沢山の作品の中で作者様のジンが1番好きです。飽きやすいので見なくなる作品は多々あるのですが、ずっと飽きることなく読ませてもらってます。前々から思っていたのですがふと好きだなーという感情がわいてきたのでコメントさせていただきました。長々とすいません。 (2023年2月23日 21時) (レス) @page38 id: b567095a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫂渦【とーか】
| 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/28997649
作成日時：2022年6月19日 21時
