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「だとしても、届けてくださったあなたに感謝しますよ。おかげでこの窮屈な服を脱ぐことができましたから」
「それは何よりだわ。さあ、着替えが終わったのなら、さっさと移動したいのだけれどいいかしら」
言外に、早く車に乗れと示してくるキールに頷いて了承しかけた俺だったが、紙袋の中にあるものを見つけたことで返事を保留し、手を伸ばす。
折り畳まれたスーツの下衣の間に隠すようにして、さりげなく忍ばされていたのは、黒い革製のベルトに銀のプレートがつけられたチョーカー。
見慣れた俺の、首輪だった。
「すみません、少しだけ待っていただけますか」
「…少しくらいならいいけど、私は先に乗るわよ」
運転席へと乗り込もうとしていたキールに声をかけて、一度は手に取り上げた首輪。しかし、今に限ってはそれを身に着けるべきか否か、一瞬過ぎった迷いが俺の動きを止めた。
彼が敢えてこれを忍ばせてくれたことの意味は、わかっているつもりだ。何かあった時にはフォローができるように、何も無かったとしても、状況の把握ができるように。
別に、俺が今意図的にこれを身に付けなかったからといって、彼が俺を責めることはおろか、追及することすら無いだろう。
知らせたくない事情があったから首輪を付けなかったのだろうと、彼ならばきっと言うまでもなく察してくれる。
だが、そこまで考えた時には既に、俺の手は首輪を身につけるべく動き始めていた。
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櫂渦【とーか】(プロフ) - チャパさん» 嬉しすぎるお言葉、ありがとうございます！！マイペース更新にも関わらず追いかけてくださっていること、本当に嬉しいです。これからもお気の向く限り、男主の人生にお付き合いいただけますと幸いです( * ･ᴗ･ ) (2023年2月26日 9時) (
レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
チャパ - 沢山の作品の中で作者様のジンが1番好きです。飽きやすいので見なくなる作品は多々あるのですが、ずっと飽きることなく読ませてもらってます。前々から思っていたのですがふと好きだなーという感情がわいてきたのでコメントさせていただきました。長々とすいません。 (2023年2月23日 21時) (レス) @page38 id: b567095a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫂渦【とーか】
| 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/28997649
作成日時：2022年6月19日 21時
