サブチャンネル【短編集】

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「長旅、ご苦労さまだってばよ。」


『ありがと。太紀も、頑張ってるね。』


おかげさまで、と太紀は私に差し出したのと同じカフェオレを飲んだ。


「どれくらいいるってばよ？1週間？」


『いや、3日で帰るよ。』


「3日！？」


突然の大声に持っていたカップを落としそうになる。あぶないあぶない…


「3日って早すぎやん、もっといたらいいのに！」


あまりの衝撃だったせいか、だってばよを忘れてる太紀に苦笑いする。


『いやあ…太紀の仕事邪魔したくないし？』


ウチに泊まっていけ、と命令したのは太紀だけど、さすがに何日もいる訳にはいかない。
明らかにしゅんとした小さい人を、愛おしく思って目を細めてしまう。


「…別に邪魔とか思っとらん、なんならいつまでもここにいればいいのにって、」


思って、る、ってばよ。



急に片言になって、彼の顔が瞬く間に赤く染まった。やっぱ今のなし、とかこっち見ないで、とかクッションに八つ当たりしだして、ぽかんとする。



『…わたし、太紀の傍にいていいの？』



「はあ？何言ってんの、Aの隣に誰かいても奪いに行くってばよ！」



『……かっこいいー…私のしってる太紀だ…』


私だけが知ってる太紀だー！と抱きつくと、うわああと小さな悲鳴が彼から漏れた。




本当はずっと不安なの、隠してた。
東海オンエアのどの動画を見ても、どのイベントの映像を見ても、そこに写ってるのは私が知らない『虫眼鏡』なる存在。
私が知ってるのは基本照れ屋で毒舌だけど、たまにかっこいいことを言う金澤太紀だけだった。


『…どんどん違う人になってくみたいで、怖かった。私だけが置いていかれる気がして。』


「…まあ確かに多少変わったかもしれんけど、Aの好きな金澤太紀は変わってないってばよ。」



『…ふふ、ってばよでかっこいいセリフも可愛くなるってばね。』



「…くそお！！」



顔に影がかかって、目を閉じる。
可愛いフレンチキスが落とされた。



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おまけ


「…電話、どうしてもじゃなくて、寂しい時はかけてきていいってばよ。」


『…嬉しいことあった時は？』


「…！もちろん、」



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だってばよ期間、終わっちゃった。

リクエストありがとうございました。

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