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ベタベタできない 最終日 ページ8

トガちゃんが私の側からいなくなって何日も過ぎた。


そして、ついに、寂しかったそんな生活も幕を下ろすときがきたようだ。


「トガちゃんから連絡があった

 死柄木、行こう」


ミスターがそう言って立ち上がる。


その声を聞いて、死柄木さんも立ち上がった。


「スピナーと荼毘は?」


「準備してる」


軽くそんな会話を交わして、二人はアジトを出ていこうとする。


「待ってください

 私も行きたいです 私からトガちゃんを引き離した本人にアイサツをさせてください」


二人の後を追うように私も立ち上がった。


私からトガちゃんを引き離した人物、気にならないわけがない。


この話の流れからして、絶対にそうだ。


「オーバーホール」さんって人のところにこれからみんなで行く。


「...戦闘はしないと約束できるか」


死柄木さんがそう聞いてきた。


今回の条件は戦闘をしないこと、だそう。


それくらいなら守れる。 早く終わらせてトガちゃんに会うんだから、戦闘なんてしていられない。


私が頷くと、死柄木さんは「わかった、連れていく」そう言ってくれた。


さあ、アイサツに行くとしよう。



意気揚々とアジトを出た私のライフは、トラックが動き出したと同時にガンガン削られていった。


「ス、ピナーさ、ん

 揺れてる、酔う...」


しかし、私の呟きはスピナーさんには届かない。か細いから。


そうこうしていると、トラックの後ろの扉が開かれた。


はあ、外の風気持ちいい。でも、まだクラッとする。


そんなことを思っていると、「トガちゃん有能で」というミスターの声が聞こえた。


...トガちゃん!?


「ミスター、電話の相手ってトガちゃんなの?」


高まる期待を押し隠してそう尋ねると、ミスターは頷く。


代わって!と視線で促すけれど、首を横に振られた。


...なんで。


不服そうな顔を浮かべると、ミスターはスマホをしまってから、


右手でごめん、とジェスチャーを送ってきた。


ムム...と思うけれど、目の前の光景をみて納得する。


パトカーと、後ろに続くのは(ヴィラン)を乗せる救急車的なあれだ。


「あれに、オーバーホールさんがいるんですか」


誰にともなくそう呟くと、死柄木さんが「そうだ」と答えてくれた。


ふぅん、怪我してるのか、オーバーホールさん。


事情を聴いていないから、何一つわからないけれど。


トガちゃんは怪我していないだろうか...。トゥワイスさん、大丈夫かな。


帰ったら、1番に確認しよう。

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鈴蘭(プロフ) - ゆいなさん» コメントありがとうございます!トガちゃんが大好きな方にそう言ってもらえて光栄です! (2020年8月21日 21時) (レス) id: f42ad491f0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - トガちゃん大好きなので最高です!、 (2020年8月15日 23時) (レス) id: ec54d11116 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - 月雪桜@歌い手好きさん» コメントありがとうございます!トガちゃんの魅力が伝わっていて安心しました。次回作、何を作るかはわかりませんが読んでくださると嬉しいです! (2018年11月20日 22時) (レス) id: f42ad491f0 (このIDを非表示/違反報告)
月雪桜@歌い手好き(プロフ) - とてもトガちゃんの魅力が表にでていて(ヤンデレ的な意味も含めて)とても良い作品だと思いました!完結おめでとうございます!とても面白かったです。次回作も期待しております! (2018年11月20日 22時) (レス) id: ada51b0201 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴蘭 | 作成日時:2018年9月19日 23時

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