【ヒロアカ】今日もトガちゃんと【トガヒミコ】

情報調査の旅　京都 ページ16

大阪で一夜を明かし、今日は京都だ。


ちなみに午前中には終わらせて、観光をする予定になっている。


トガちゃんが京都の町を回りたいと言うから。


トガちゃんが言うなら、仕方ない。


そんなことを言いつつ、楽しみにしている自分がいるのが驚きだ。


「京都駅で調査しよう

　お昼は錦市場で食べるんだよね」


確認するようにトガちゃんにそう言うと、うん、と頷いてくれた。


連合の皆さんへのお土産を買うついでに、話を聞けばすぐだろう。


「これにしよ！きっと、弔くん達が喜んでくれる!!」


この前出掛けたときにも被っていた帽子から、金髪が少し覗いているトガちゃんが商品を手にとる。


その手に握られていたのは、漬物だった。


「死柄木さんって、漬物好きだったけ？

　荼毘さんは食べなそう...」


私が心配そうにそう言うと、トガちゃんは「大丈夫！」と胸を張る。


「Aちゃんが買ってきたものなら、みんな喜んで受けとるから!!」


...本当に大丈夫かなあ？


トガちゃんを信じない訳じゃないけれど、理由がちょっとね。


結局、私たちは阿闍梨餅(あじゃりもち)を買うことにした。


うん、やっぱり定番がいい。


隣のトガちゃんは、不服そうな顔をしていたけれど。


「あの、最近ここら辺で事件が起きたって聞いたんですけど...

　店員さんは何か知っていますか」


お会計をするときに、さらっとそんなことを聞いてみる。


店員さんは少し考えてから「窃盗は多くなってきているって聞きますね」と答えてくれた。


ちゃんと考えてくれるお兄さんはいい人だ。


「女性の二人旅ですか？

　最近は犯罪が増えているようですが、エンデヴァーも頑張っていますし！」


...エンデヴァーの熱烈なファンっぽいけれど、いい人だ。


それを聞いたトガちゃんは顔をしかめていた。


まあ、彼らのせいで私たちは生きにくくなっているからトガちゃんの気持ちは分かる。


ちなみに、それを顔に出すほど私は子供じゃない。


会計を手早く済ませてもらい京都駅を後にする。


「なんですか、エンデヴァーって

　ヒーローは好きじゃない、私」


トガちゃんはすねたようにそう呟く。


「そうだね、私も好きじゃない

　でもさ、今はおさえなきゃ 私たちは情報調査で来てるんだから、ね？」


私はなだめるようにそう言い歩き出す。


本当はバス移動が楽なのだけれど、人がたくさん乗っているからダメだ。


そういうわけで私はトガちゃんと一緒に錦市場まで歩き、ソフトクリームを食べたり、


コロッケを食べたりして、お昼を済ませた。


午後からは兵庫だ。

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