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お誘い ページ7

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前話の続き。

一方的に言いたいことを言っては退散する五条。


「あ、夜蛾学長は2時間位でくるよー!」


じゃーねー、なんて言って手を振り扉の外へ出ていく五条。


「あ、ちょ、先生っ!」


慌ててその背中を追いかけて行こうとしたAに「浅霧、」と声をかけたのは楽巌寺学長。


「っ、はい…?」


先程五条に忠告をしていた三輪にお茶を買うよう促しては、じろりとAを見上げた楽巌寺学長。

突然声をかけてきたことに、相手が相手だということも相まってか、Aの体に緊張が走る。


「…まだ、此方(京都校)に来る気配がないのぉ」


強制的な圧力がかけられたその言葉にピクリとAの、指が動く。


「いつまで夜蛾の元で……いや、あの小童(五条)の傍に居るつもりだ?」


夜蛾学長と五条を見下したかのようなその言葉にAの目付きが変わる。


「…お言葉ですが、楽巌寺学長。京都校の生徒さんが弱い訳では無いですが…東京校(我々)に、つっかかってくるあたり…貴方のその見下した態度も、少し、改めた方が…私を動かせたかもしれませんね、肉体的、精神的な強さ的にも」


冷静なように聞こえて、限りない怒気を孕んだその言葉は素早く彼女の口を出ては楽巌寺学長の耳へと届いた。


「…」


何も言わない楽巌寺学長に冷たい視線を向けては、去り際の挨拶が口から出そうになった時。


「A〜?遅いんだけど、早く行こ〜?」
「五条先生…では、失礼します」


先に行っていたはずの五条が、ひょっこり顔を出し、Aと楽巌寺学長との間にあるただならぬ雰囲気を、感知しては軽い調子でそう告げる。

和らいだAの雰囲気にホッとため息を吐いたのは、三輪で。去って行った2人の背中を見つめていた。


「三輪、茶は?」
「あ」


写真を撮って満足していた彼女がもう一度買い出しに行ったなんて、少々苛立ち気味のAと宥めるのに手間取っている五条が知ったことではないだろうなぁ。


………

故人→←京都校


ラッキーアイテム

伊地知さんの苦労が目に見える


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- 更新待ってます...! (2020年11月7日 11時) (レス) id: 8ab799c49a (このIDを非表示/違反報告)
ささまめ。(プロフ) - 豆腐さん» あ!ありがとうございます!!すぐに訂正しますね!!! (2019年11月8日 19時) (レス) id: 953be4ace3 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐(プロフ) - 優太ではなく憂太ですよ (2019年11月1日 11時) (レス) id: df35f93799 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ささまめ。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sakuhi/  
作成日時:2019年7月25日 18時

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