7-2 美少女と男と双黒 ページ28
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「次の任務についてだが、闇商売をしている組織がその品物を近隣住民に売りつけようとしているそうなんだが、それについて調べ、売るのを阻止する、という事だ」
出勤して直ぐ、福沢社長が社員に説明を始める。
「では、戦闘要員の方が良いということですか?」
「否、先ずはその品物が違法であるかと言う事を確認せねばならん。その為にあまり警戒心を持たれないような社員に仕事をして貰いたい」
「成る程。詰まり、国木田くんみたく如何にも生真面目そうな人だと駄目ということですね」
「おい、何処と無く揶揄しているだろう太宰」
「真逆」
太宰の言い方には悪意がありそうだが、その通り国木田では適任とは言いづらそうだ。
という風に、警戒心を持たれそうな人を消去法で消していき、残ったメンバーでじゃんけんをしよう、という事になった。
『お、俺はさ、ほら、飽くまでも探偵社の手伝い係でしょ。初対面には凄い人見知りだし。だから、一人でそういう危険な依頼っていうのは――』
「な、ななにを! 僕なんて初めて合う人にまともに喋れないだろうし! ヘタレだし! サングラス掛けた厳つい人が出て来たら僕気絶しちゃうかも……!」
俺はそんな違法な薬だのなんだのの売買になんか仕事でも関わりたくないね、という意思をさり気なく誇張しに行った。
しかし、敦も負けじと「僕も行きたくないです」感を遠回しにアピールしてくる。
探偵社のヘタレのもう一人、潤一郎はというと――敦よりも先輩だからか多少は慣れているようだ。
硬直しているのは、見ていないことにして。
「はいはい、君たち文句云わないの。世は、じゃんけんに勝てばいいのだよ。そうだろう?」
『……うん、そ、其れはそうだけど』
「はい、いくよー」
そして、何故太宰がじゃんけんメンバーから外されていないかは疑問だが、勝手に仕切られる。
じゃんけん、ぽん。
『う、うん……? ち、ちょっと太宰今の後出しじゃない? ね? 0.1秒出すの遅かったよ』
こうして無様に抵抗してみたものの、じゃんけんはまさかの一発一人負けという結果で幕を閉じた。
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霜月まぎか(プロフ) - 妃有栖さん» え、え、読んでくれただけで死ぬ程嬉しい有難う!!!私も書きながら泣いた(( (2018年1月10日 23時) (レス) id: f7c4cbe325 (このIDを非表示/違反報告)
妃有栖(プロフ) - 読破遅くなってしまって申し訳ない……ちょっと真面目に泣いたんだけど……夢主くん最初はめちゃくちゃ可愛いショタだって思ってたら最後はもう……!涙出てきた……夢主くん辛いけど幸せだっただろうねぇ…… (2018年1月10日 22時) (レス) id: 6bd3aaf7a9 (このIDを非表示/違反報告)
霜月まぎか(プロフ) - りつさん» 有難う御座います!現在進行系で読んでくださる方がいらして嬉しい限りです!頑張ります! (2017年12月9日 19時) (レス) id: f7c4cbe325 (このIDを非表示/違反報告)
りつ(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです!これからも応援してます! (2017年12月9日 11時) (レス) id: 9f104312a4 (このIDを非表示/違反報告)
霜月まぎか(プロフ) - おこめりんぐさん» 有難う御座います!!え、凄い嬉しい…!!同じ受験生何ですね!頑張りましょ!応援とかコメとか本当に有難う御座いますうう (2017年11月27日 16時) (レス) id: f7c4cbe325 (このIDを非表示/違反報告)
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