5-3 男で良かった ページ19
ああ……出会ってしまったよ……。
しかも、路地裏から出ようとしても、そこに首領が立ちはだかっていて通れない。
『あ、あの……す、すみませ、ん……少し通りたいんですが、その……』
「ああ、すまないね。って君エリスちゃんと何をしていたんだい？！ エリスちゃん、何かされなかったかい？！」
『え……？』
何で俺が疑われてるんだよ？！
「リンタロウは莫迦ね！ その人は、さっき角でぶつかっちゃって後でお詫びするからって付いてきてもらったの！」
「そ、そうなのかい。ふーん……」
暫く舐め回すように眺められる。
『な、何ですか……。あ、あの……』
「あ、ああ、すまないね。お詫びだったね。そこの角にあるクレープ屋なんて如何だい？」
「クレープ！ いいわね！ Aはクレープ食べられる？」
『いや、その、あ……うん。食べれるけど……』
やっぱりお詫びなんて申し訳ないし、と云おうとしても云わせないオーラで、つい閉口してしまう。
「では、決まりだね。
因みに私は医者をしていてね。そうだね――森と呼んでくれ給え」
『ひ……は、はい。あ、俺は新美Aっていいます……』
あ、駄目だ。と察する。
こんなにも医者という部分を強調されると……。
バレてるのかな……俺が太宰のとこの人間だってこと。
だが、此処で諦めてはいけない！
医者、と強調するあたり、飽くまでも今は医者とお嬢様、そのお嬢様に運悪くぶつかってしまった通行人Ａである。
此処は、表社会なのだ。
『医者、なんですね……。凄いですね……』
はー！！何で俺はこんなにもお世辞が下手なんだー！！
自分でも何がやりたかったか分からなくなったので其の儘少しため息を吐く。
「Aどうかした？」
『いや、なんでもないよ』
「なら、早くいきましょ！ 売り切れちゃうかもしれないもの！」
エリス(勝手に呼び捨てるのもどうかと思うがそれ以外の呼び方が分からない)は楽しそうに、駆け足で俺と森さんの数歩前を行く。
程なくしてクレープの屋台の前に着く。
数組が並んでいるのを見る限りそこそこ美味しいのだろうか。
申し訳無さもあるが、自称甘味大好きなので、内心はとても興奮している。
「ねえ、Aは何味がいいの？」
『え、味？』
咄嗟に話しかけられて疑問で返してしまった。その前に、どんな種類があるのかさえも知らないのに。
「ええ、苺とか、バナナとか色々あるのよ！」
『えー、じゃあ……苺にしようかな……』
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霜月まぎか(プロフ) - 妃有栖さん» え、え、読んでくれただけで死ぬ程嬉しい有難う！！！私も書きながら泣いた(( (2018年1月10日 23時) (
レス) id: f7c4cbe325 (このIDを非表示/違反報告)
妃有栖(プロフ) - 読破遅くなってしまって申し訳ない……ちょっと真面目に泣いたんだけど……夢主くん最初はめちゃくちゃ可愛いショタだって思ってたら最後はもう……！涙出てきた……夢主くん辛いけど幸せだっただろうねぇ…… (2018年1月10日 22時) (レス) id: 6bd3aaf7a9 (このIDを非表示/違反報告)
霜月まぎか(プロフ) - りつさん» 有難う御座います！現在進行系で読んでくださる方がいらして嬉しい限りです！頑張ります！ (2017年12月9日 19時) (レス) id: f7c4cbe325 (このIDを非表示/違反報告)
りつ(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです！これからも応援してます！ (2017年12月9日 11時) (レス) id: 9f104312a4 (このIDを非表示/違反報告)
霜月まぎか(プロフ) - おこめりんぐさん» 有難う御座います！！え、凄い嬉しい…！！同じ受験生何ですね！頑張りましょ！応援とかコメとか本当に有難う御座いますうう (2017年11月27日 16時) (レス) id: f7c4cbe325 (このIDを非表示/違反報告)
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