サカイメ２ ページ8
「へー、そうなんだ。」
「そんなもんよ。がっかりだろうけど。そうそう、与太話はこのくらいにして、早速本題に入ろうかしら。」
女性はそういうと、真剣な顔で私と大ちゃんを交互に見た。
「貴方達には．．．私の作った世界を壊してほしいの。」
「「え？」」
「私が、ちょうどこの世界を作り終わった時だったかしら。思いついてしまったの。同じ顔が何人もいたら面白そうだなって。そこでやめておけばよかったものの、行動に移してしまったの。私は、この世界に似た世界をベースに最初に、原形となる同じ顔の6人を作った。それで、ふざけて種族や性別なんかを変えて何組も同じものを作ってしまった。それで．．．いくつも同じものが存在するという矛盾を生み出してしまったの。矛盾の存在する世界は、私の作った世界の真理に触れてしまった。その世界は実質、存在してはいけない世界になってしまったの。いつかはその世界も崩壊するけど、その時に周りにある世界を巻き込んでしまう。もちろん、貴方たちの世界も巻き込まれるわ。私はその世界以外は壊したくないと思ってるけど、直接私が直接干渉することはできない。だから、貴方達の力を貸してほしいの。」
ここまで息もつかずに一気にしゃべると、女性は懇願するように私たちを見つめた。
「どうする？だいちゃん」
「うーん、多分これ断れないやつだな。やろうよスー」
「そうだね。スーのせいで世界が壊れちゃったら嫌だし。」
「本当！？ありがとう！このお礼は必ずするわ。えーとじゃあ、スペルカードの枚数、増やしてあげましょうか？」
「スペルカード？なにそれ？」
「俺も知らない。」
「スペルカードを知らない．．．？貴方達、たとえば、今まで戦ったりするときにどうしてたの？」
「うーんとね、火をぶつけたり、キックしたり？」
「思ってた以上にひどいわね．．．これは私が教えなきゃだめだわ。」
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作者名：海神（かいと） | 作成日時：2019年5月20日 9時
