59、行動の源 ページ9
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鶴丸国永side
泉に向かい合った山姥切はそっと泉の髪に手を添えた。
驚いた。
山姥切があんなに穏やかな顔をして誰かに触れることがあっただろうか。
「あぁこれね。見た目だけでも女に見えないようにバッサリ切ったの。」
女の私じゃ、貴方達を怖がらせてしまうから。
穏やかな笑顔とは裏腹にその手はきつく握りしめられていた。
まるで力が及ばぬことを悔いているように。
中庭から堀川の呼び声がする。
山姥切は泉を振り返って白布の隙間からまっすぐ見つめた。
「無理はするなよ。」
「ありがとう。ヒロくんは優しいね。」
分かった、とは言わないのか。
山姥切もそれがわかったのか少し不服そうにしながらも中庭へ出ていった。
「さぁ、行きましょうか。」
「その前に一つだけ聞かせてくれ。
昨日の約束じゃ、あんたは手入れだけしたらここから出ていくはずだった。それをどうして本丸の修繕なんかしようと思ったんだ。
あんたの口からわけを聞きたい。」
泉は俺の前に向き直った。
「手入れ部屋というものがあればもっと質のいい手入れをしてあげられる、という理由は正直なところ後付けです。
この本丸に残る嫌な記憶を出来る限り払拭したいんです。畳に残る血の跡や柱に並ぶ刀傷を、その記憶ごと全部消したかったんです。
私がいなくなった後も貴方達はここで生きていくんでしょう？
だったらなるべく心穏やかに生きていける環境を整えてあげたいですから。」
余計なお世話かもしれないですけどね
そういって彼女は笑う。
「…とんだお人好しだな。」
「よく言われます。」
今度こそ泉は部屋の奥へと進んで行った。
大きな柱にぴたりと手を当てる。
「石切丸、あいつは何をやっているんだ。」
「あそこに印が書いてあるんだ。ここを作った時に護りのまじないとして描かれたものだよ。」
なるほど、その印を介して本丸に霊力を流し込むのか。
「…でもあの印は歴史修正主義者はおろか私達刀剣男士でさえも干渉できない特殊な印のはず。ほとんど素人の彼女が一体何をするつもりなんだ？」
石切丸が不安気にブツブツ呟いている。
それを知ってか知らずか、泉が振り返った。
「あのー、私に刃を当てないんですか？」
「あぁ、その必要は無いさ。」
「えっ…っ！」
一瞬のうちに泉の顎下に刀を突きつけた。
「どうだ、驚いたか？」
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イベント進めたらちょぎくん来た！←(情報をよく読まなかったやつ)
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紫水(プロフ) - ルナさん» うわぁほんとだ。コメントありがとうございます！修正します！ (2019年8月2日 10時) (
レス) id: aa0c16ca22 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - コメントすみません！沖田君は、一番組組長だと思います！ (2019年7月25日 9時) (レス) id: 3371ec9e8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫水 | 作成日時：2019年6月8日 8時
