第五章 ページ7
五章はちょっと、暗めかな?
窓に寄り掛かると、教室がよく見渡せる。
笑い合いながら談笑する、男の子、女の子…。
黙々と、読書を読む女の子。
楽し気に、プロレス技を投げ合う投げ合う男の子。
その中には、蒼穹と壮真君が見えた。
やっぱり、仲が良さそう。
私には、入る隙が見つからなかった。
寂しくて、自分が嫌になった。
不意に、肩を叩かれた。
優しくて、温かい手だった。
それで、懐かしさを感じた。
『 A。どうかした?元気、無いじゃん 』
『 あぁ。やっぱり、羽かぁ 』
私が思わず漏らしたその声を聞いて、羽が不満気な表情を作る。
___なんだよー文句あんのかよーー!
なんて、羽は言った。
ううん。
文句、なんて、ないよ。
言えばいいのに。
私の馬鹿。
声が口から、出てこない。
そんなことを考えている私を見て、羽は楽しそうに笑った。
深いダークスレートブルーの瞳に、私は吸い込まれそうになった。
懐かしい筈なのに。
でも、なにか違った。
『 …羽、あのさ、私……… 』
『 ……ぅん? 』
額から、汗が伝っていく。
緊張する。
私、なんて言いたいのだろう。
『 ごめん…私、文句なんて、無い、よ…ありがとう 』
言えた時、羽は嬉しそうに、笑ってくれた。
それから、寂しそうに笑ってくれた。
何時もの帰り道。
四人で帰る、帰り道。
でもね、蒼穹と壮真君は手を繋いでいた。
二人とも、ちょっと恥ずかしそうに笑って、嬉しそうに歩いてた。
私の初恋は、たった一日で消えた。
私の隣を歩く羽の横顔は、何処か哀し気で。
もしかしたら、羽は蒼穹のことが、好きだったのかもしれない。
だったら、一緒だね。
私もだよ。
だから、そんな顔をしないでよ____。
何気なく見上げた空は、やっぱり青かった。
綺麗だった。
そのまま、私は皆と別れた。
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美月(プロフ) - チョコレートさん» ありがとう!夢主可愛いかなぁ・・嬉しい♪見てくれてありがとー★ (2018年2月12日 8時) (レス) id: 8bca99ae07 (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート - 更新頑張って!夢主可愛いね♪ (2018年2月12日 6時) (レス) id: eea7e16f75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美月 | 作成日時:2018年1月28日 20時