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002号室 ページ3

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「……くぁあ、…あ、」







その日は久々に1日オール休みデイだった。

至福である。至福でしかない。



しかし残念ながらゴミ出しは9時まで。誰が休みであろうと、断じて9時までと決められている。

仕方なく一旦重たい体を起こし、寝ぼけ眼のままめんどくさいので寝癖隠しとしてパーカーのフードをかぶり、のそりのそりと動き出していた。





「……まぶし」




ああもう、二度寝したいのにこんないい天気やったら体起きてまうやんかー。


心の中で朝からサンサンと照りつける太陽さんに小言を漏らしながら、ぺたん、ぺたん、とお構い無しにビーサンを鳴らす。


両手に揺られる大きいコイツは、もちろん今日のゴミ袋たち。






「……あ、」





すると、しょぼしょぼとした視界の片隅に突然人が入り込んできて、私の存在に声を上げた。





「あ、おはよーございます」

「……おはようございます」

「今日いい天気ですねー」





誰かは分からないがこのアパートの住人さんであることは間違いないので、適当に目を合わせることなくご挨拶をする。

そしてゴミ袋が当たらないように横をスッと通り抜けた。




「……あの、柊さん、……ですよね」





が、帰ってきたのは適当な返事なんかではなく、戸惑ったような、不安そうな、そしてよく聞けばどこかで聞いたことのあるような声で放たれた、自分の苗字。




仕方なくくるりと振り返って、その人の顔まで視線を向け、グッと目を凝らして見ると、





「……あれ?」「あ、やっぱり」





お互いの、心のままの声が重なる。






「……あの、俺、吉留です。隣に引っ越してきた」

「……え、フォーリミのGEN、さん、じゃなくて?」






少しの沈黙があってから、あ、もしかしてそういうのって言わん方が良かったんちゃうか……?とすぐさま後悔したが、その彼の目がさらに大きくなっていくのを見てしまって、”時すでに遅し”であることを悟った。







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ちわわ - 初めまして!もうめちゃくちゃ刺さりました…大好きすぎる作品です…!第2章のパスワードを教えていただいてもよろしいですか…? (2022年6月3日 2時) (レス) id: 8e9e78c35a (このIDを非表示/違反報告)
- 初めまして!とても素敵な作品ですね!続きが気になります!第2章のパスワードを教えていただけますか? (2021年3月26日 17時) (レス) id: ce4eaa6c55 (このIDを非表示/違反報告)
ヤマダマカロン(プロフ) - 第二章と片岡さんのお話のパスワードを教えてもらいたいです! (2020年10月10日 2時) (レス) id: 41c2841ae6 (このIDを非表示/違反報告)
Sn(プロフ) - はじめまして!素敵な作品で一気読みしちゃいました(TT)第2章も他の作品も是非読みたいです! (2020年3月6日 1時) (レス) id: 9a92e69ecf (このIDを非表示/違反報告)
- 好きです、でした、、汗 (2020年2月14日 1時) (レス) id: bbe11dd873 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヨムヨム | 作成日時:2019年9月11日 12時

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